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8日、観察者網は、自民党の高市早苗新総裁が17〜19日の靖国神社秋季例大祭中の参拝を見送る方針であると報じた。写真は靖国神社。
2025年10月8日、中国メディアの観察者網は、自民党の高市早苗新総裁が17〜19日の靖国神社秋季例大祭中の参拝を見送る方針であると報じた。
記事は、毎年春と秋の2回行われる例大祭と8月15日の終戦日は、靖国神社で最も象徴的な意味を持つ参拝の時期であり、高市氏は国務大臣の在任期間中、この時期に複数回参拝したと紹介した上で、秋季例大祭中の参拝を見送る方針を示した背景について分析している。
まず、複数の関係者の話として「もし参拝を堅持すれば、必ず中国、韓国などの国々から強い反発を招くため、事態が外交問題に発展するのを避けるべきだと判断した」と紹介。次に、日本メディアが今月末に予定されている米トランプ大統領の訪日に触れ「参拝問題に対し消極的な態度の米国に配慮するもの」との見方を示していることを伝えた。
また、自民党と連立政権を組む公明党の存在についても指摘。公明党側が4日に高市氏と会談した際に「歴史認識と靖国神社参拝問題」に言及し、同党の斉藤鉄夫代表が靖国参拝問題を解決できなければ連立を解消する可能性を示唆したことを紹介している。
記事はこのほか、台湾問題についても言及している。日本メディアの報道として、高市政権が発足した場合に官房長官を務めると目される木原稔元防衛相が今月9〜10日の台湾訪問団に随行しないことがほぼ確定したと紹介。木原氏は超党派の議員団体「日華議員懇談会」の事務局長を務め、これまで複数回にわたり台湾を訪問してきたことから、中国本土側への配慮の可能性を示唆した。
中国外交部の報道官は4日、高市新総裁の誕生について「歴史、台湾などの重大な問題における政治的約束を誠実に守ることを望む」とコメントした。記事は、中国の専門家から「中国を挑発する一方で経済発展において中国を頼るというのは不可能な望み。高市氏も首相になればしかるべき選択を迫られる。日中関係を処理できなければ政権は短命に終わるだろう」といった声が出ていることを合わせて伝えた。
この件について、中国のネットユーザーの反応で最も多く見られたのは高市氏の「タカ派」イメージとのギャップに対する皮肉、嘲笑だ。「誇り高く、言うことを聞かない態度が好きだったのに残念だ」「あんなに傲慢(ごうまん)だったのに、急に恭しくなって笑える」といったコメントが寄せられた。
また、「就任直後にあまり多くの問題が発生するのを避けたいだけだ。来年まだ在任していれば、やはり参拝するだろう」など、一時しのぎ的な方針との見方も多く寄せられた。さらに米トランプ大統領への皮肉を込めた「TACO」(トランプはいつも尻込みして退く)という言葉を引用し、「右翼はみんなTACOだな」とするなど、「タカ派」と呼ばれる人物の姿勢は「結局、米国への追従」と評するユーザーも見られた。
そして、「あらゆることは、ほどほどにしておくべき」「自民党総裁、未来の首相としてふさわしい振る舞いをし、言ったことは実行すべき」として今後の高市氏の行動を見守ろうとする声もあった。(編集・翻訳/川尻)
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