Record China 2014年12月13日(土) 7時4分
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中国のインターネット人口は世界一。微博などSNSも発達しており、膨大なネット空間を様々な情報や意見が飛び交っている。本書はこれらを広く収載したもので、旅行や留学などで日本に接した中国庶民の新鮮な驚きや包み隠しのない心情が込められている。
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11月の日中首脳会談により両国間の緊迫関係は和らぎつつあるが、日中双方にはなお相手国に対するネガティブなイメージが先行している。今こそ旅行や留学などを通じた交流が重要であり、相手国を訪問し、真の姿に接し国民同士が対話すれば相互理解が進む。その際、重要なのは正確な情報や本当の考え方が相手に伝わることである。
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中国のインターネット人口は世界一。新聞の数も発行部数も世界で最も多い。中国版ツイッターである微博(ウェボー)などSNSも発達しており、膨大なネット空間を様々な情報や意見が飛び交っている。本書はこれらを広く収載したもので、旅行や留学などで日本に接した中国庶民の新鮮な驚きや包み隠しのない心情が込められている。
「たった5日間の日本旅行が私を変えた」「日本の小学校で見た、忘れられない光景」「日本のラーメンに見た日中の差」「日本は窮地に救いの手――この差は何だ!」「世界が驚く日本の“当たり前”」「靖国で気付いた『反日』」の矛盾」「私は日本が大好き!これってイケナイことですか?」など興味深いものばかり。
ある訪日中国人観光客は帰国後、ウェボーに次のように書き込んだ。「日本がわれわれを上回っている部分はあまりに多すぎる。日本の空港に降り立ったときから、違いははっきりしていた。静寂、秩序、清潔…。一つひとつのカルチャーショックが、私がそれまで抱いていた日本に対する印象を否定していった」。このような率直な感想は瞬く間にネットユーザーの間に伝搬する。
北京で日本語を専攻する中国人女子学生は初訪日の印象について、「自分が違和感を持つところがあっても、話せばお互いに心が通じ合う。『中国人と日本人は違う』という認識がだんだん消えて、『同じだ』ということに気がつくようになった。習慣や漢字など勉強すればするほど中国と日本には共通するものが非常に多い」と心情を吐露している。
江沢民総書記時代の反日教育と抗日ドラマで育った世代には、日本に侵略の暗いイメージを植え付けられた人もいるが、若者世代には「ドラえもん」や「ワンピース」などの日本のアニメを好む人も増えている。多くの中国人は真の日本を知れば知るほど「夢の国、日本」と認識し、日本人と仲良くしたいと思うようだ。
戦後約70年近く、第二次大戦の反省の下、平和を追求し経済・文化的な繁栄の道を歩んだ日本の真の姿に接すれば日本理解につながる。このような本がもっと読まれていたら、互いの国民感情もまた違った様相を呈していたのかもしれない。
日本では、景気低迷、少子高齢化、地方過疎化など暗い話題にこと欠かないが、本書を読めば普段気がつきにくい「日本の良さ」を再認識し、自信を取り戻すことも可能だ。思わずホッとする「日本再発見」の書でもある。(評・SK)
<Record China監「中国が愛する国、ニッポン」、竹書房刊、980円税別>
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