アベノミクスは足元フラフラ、救いは訪日観光客―中国メディア

Record China    2014年11月25日(火) 10時46分

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24日、日本では個人消費が低迷しているものの、中国や韓国を含む周辺国から日本を訪れる観光客は、まるでアベノミクスを支援するように日本での消費意欲を高めている。写真は「WELCOME to TOKYO」と書かれたのぼり。

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2014年11月24日、中国経済網によると、安倍首相は21日、衆議院の解散を宣言した。解散を発表したのは18日のことで、数日間の沈黙の後の突然の決定だった。国会はこれから選挙戦に突入し、公示は12月2日、投開票は14日に行われる。

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安倍首相がどのような目的と考えで解散を打ち出したにせよ、解散という「伝家の宝刀」を抜いたことが日本国内で賛同を得られないことは明らかだ。第2四半期(4−6月)と第3四半期(7−9月)に国内総生産(GDP)が2期連続で実質マイナス成長になるという深刻なダメージを受けて、日本の内外には安倍政権が進める経済政策「アベノミクス」は行き詰まったという声が溢れている。最近発表された一連の情報から、アベノミクスの足元が危ういことは十分にうかがえる。

▽アベノミクスにはプラス・マイナスの両面がある

日本チェーンストア協会が20日に発表したところによると、9月の国内スーパーマーケットの売上高は1兆482億円で、物価要因を考慮した実質増加率は1.9%のマイナスだった。今年4月に消費税率が引き上げられて以来、7カ月連続でマイナス成長が続いている。同協会によると、風や雨などの天候不順、消費増税、円安などの影響を受けて、商品価格が上昇し、国民の日常生活の支出(家計)にかかる負担が増大しており、個人消費の回復は力不足に陥っているという。

日本の財務相の速報データによると、9月の輸出額は6兆6885億円で前年同月比9.6%増加し、輸入額は7兆3985億円で同2.7%増加した。いずれも2カ月連続の増加となった。同月の輸出から輸入を差し引いた貿易収支は7100億円の赤字で、赤字額には引き続き縮小傾向がみられるが、赤字そのものは28カ月続いている。

日本メディアによると、アベノミクスは雇用状況を改善し、株価の高い水準を保ち、大企業の業績を安定改善させるというメリットをもたらしたが、個人消費の低迷、物価上昇、増税などの要因により労働者の実質賃金は減少し、原材料価格は上昇し、ひいては中小企業の経営がより困難になり、国内の生産の伸びがを力不足に陥り、輸出に対する円安のメリットが十分に発揮されないといったデメリットももたらしている。ここからわかることは、アベノミクスにはプラスとマイナスの両面があり、挫折は深刻だが完全に失敗したとはいえず、その功罪や継続するかどうかの判断はもう少し待たなければならないということだ。

▽外国人観光客が日本小売産業を救う

興味深いのは、日本国内では個人消費が低迷しているものの、中国や韓国を含む周辺国から日本を訪れる観光客は、まるでアベノミクスを支援するように日本での消費意欲を高めていることだ。日本メディアによると、今年10月末現在、外国人観光客はのべ1100万900人に達し、同期の最高を更新し、通年では予想通り1300万人を超える見込みだ。観光客の出身地上位3カ国・地域は台湾、韓国、中国本土で、観光客数と前年同期比増加率は台湾がのべ238万1200人で同26.4%増加、韓国がのべ224万5400人で同6.8%増加、中国本土がのべ201万1800人で同80.3%増加だった。

日本の観光庁がまとめた統計によると、中国人観光客の日本国内での消費額は第3四半期だけで1847億円に達し、外国人観光客全体の3分の1を占めた。1人当たり消費額は23万6000円だった。

中国と韓国という気前のよい隣人がいなければ、アベノミクスの状況はもっと悪いものになる。ここからは、安倍首相がこれまで両国との関係を改善する意思をたびたび示し、両国指導者との会談を実現させるために苦心してきた意味が分かる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/TF)

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