日本で暮らす中国人が「日本にとどまる理由」を告白=「目で耳で感じたもの、それがすべて」

Record China    2014年11月9日(日) 21時45分

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6日、中国のインターネット上に「中国人の自分が日本に残ることを選んだ理由」とする記事が掲載された。写真は東京・新宿。

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2014年11月6日、中国のインターネット上に「中国人の自分が日本に残ることを選んだ理由」とする記事が掲載された。

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私は卒業後に(帰国せず)日本に残り、働くことを選んだ。中国国内の親戚や知人には、自分の決断を応援してくれる人もいれば、反対する人もいる。もちろん反対派が多数だ。

「日本のような『ひどい』国に、なぜ残りたがるのか」。よくそう聞かれる。

自分はそのたび、笑いつつも淡々とこう答えるようにしている。「日本での暮らしに慣れてしまったからさ」。

なぜなら日本について多くを話すことはできないと知っているからだ。本当の日本の姿について話そうものなら、言い争いとなるのが常で、気まずい思いで別れることになるからだ。

高校卒業後に来日する際、日本についてそれほど好感を抱いてはいなかった。自分を引き付けたもの、それは世界を席巻する日本のアニメだけだった。当時、中国国内のテレビや新聞、雑誌で目にしたものは、「永遠にやむことなく、周辺国との間で問題を起こすゴミ国家」といった、一方的な日本批判がほとんどだった。

こうした日本に対するマイナス報道に加え、中国国内には日本を紹介するようなインターネットサイトも少なかった。自分も条件反射的に、日本を「悪の巣窟」と思い込んでいた。

そんな自分だったが、日本のアニメの魅力には逆らえなかった。高校を卒業すると、両親を説得。日本留学のため、飛行機に乗り込んだ。

日本暮らしも7年になる。多くのことを経験し、目にし、学んだ。ネット上で自分の目にした日本の姿を伝えると、いつも言い争いとなる。相手からは「お前は正真正銘の売国奴だ」と結論付けられる。

自分と同じように日本の良さをアピールする人について、中国国内のネット掲示板には「日本政府に雇われ、金をもらって投稿しているんだろ」などという人がいる。あまりにおかしくばかげた発言だ。

日本に暮らす中国人で、「日本人に恩義を感じている」というおかしな理由だけで、日本嫌いの人たちが抱く印象と異なる書き込みをする人はほとんどいない。少なくとも自分はそうだ。

なぜなら、自分たちが日本について理解していることは、日本の学校や日本政府から教え込まれたものではないからだ。日々笑顔であいさつを交わすご近所の人や同僚、必要もなくクラクションを鳴らしたりせず、歩行者を優先する日本のドライバー、教育熱心な先生がた、親切な公務員、緑豊かな景色、料金をぼったくったりはしない観光地、良好な治安や日常生活。そうしたものを通じて得た日本や日本人に対する理解なのだから。

日本が邪悪な国で、日本人が邪悪な人だというのなら、このような調和のとれた社会を作り出すことは絶対に不可能だ。これは、日本に暮らす外国人として身に付けた、最も基本的な判断なのだ。

中国にいる人たちは、某組織に統制されたメディアが伝える日本を知っているにすぎない。だが自分たちは、自分の目で耳で感じているのだ。そんな自分たちが、君らと同様に日本の悪口を言う理由は、これっぽちもない。

金目当てで良心に背き、物を書く人たちとは違う。自分は正々堂々と生きるのが好きで、時間の合間を見ては、日本での生活で感じたことをネット上に書くのが好きなだけだ。

本当の日本とはどのようなものかをありのまま伝える。自分が描く日本が、日本に来たことがない君たちの脳内にあるものと異なっているとしたら、申し訳ないが、それは自分が悪いのではなく、君らの問題だ。

そうだ。自分は日本が好きだ。明日の中国が今日の日本のようになることを、中国の子どもたちが日本の子どもたちと同じように、恨みや洗脳教育の下ではなく、濃いスモッグの中で呼吸するのではなく、自由で健康的にたくましく成長することを、心の奥底から願っている。(翻訳・編集/NY)

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