世界は米中首脳会談に何を期待しているか―中国専門家

Record China    2014年11月6日(木) 0時48分

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5日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議開幕前から、すでに国際世論の視線は北京に向けられており、とりわけ米中首脳会談は注目の的となっている。資料写真。

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2014年11月5日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議開幕前から、すでに国際世論の視線は北京に向けられており、とりわけ米中首脳会談は注目の的となっている。近く開催される習近平(シー・ジンピン)国家主席とオバマ大統領の会談に、世界は多くの期待を寄せている。(文:華益文(ホア・イーウェン)国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

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「時勢が英雄を生み出す」と言うとすれば、時勢は会談も成就させる。昨年6月の米カリフォルニア州サニーランズでの会談は、米中関係にとって重要な1ページとなった。その時、就任間もない習主席と再任間もないオバマ大統領は初めて顔を合わせた。両政府はほぼ同時に新たな任期に入り、共に相手の内政・外交政策の考えを深く理解することを必要としており、二国間やグローバルで重大な問題も双方による議論を必要としていた。両首脳は米中の新たな大国関係の構築に共に努力することについて共通認識に至り、米中関係発展の基調を定め、方向を明示し、ビジョンを描いた。両首脳の初会談は率直で誠意ある、実務的で内容のあるものであり、建設性、戦略性、歴史性を備えるものだったと言える。

それから1年余りが経った。米中両国は多くの分野で協力し、新たな進展を遂げ、首脳その他各レベルの対話を相次いで行って、北京での首脳会談のために過去数カ月間数多くの準備と地ならしをしてきた。経済・貿易交流は引き続き拡大し、二国間投資協定交渉は非常に良いスタートを切った。長年、「欠点」と見なされてきた両国の軍事関係も着実に改善し、好転の兆しを見せている。両国は引き続き連携して世界金融危機の影響に対処し、世界経済の回復に努力し、いくつかの重大な国際・地域問題およびグローバルな問題について緊密な調整を行ってきた。その一方で、両首脳の初会談で確立された米中関係の位置づけ、方向、基調から米国の言動はそれている時があり、両国が新たな大国関係へと向かう道に起伏が生じていることも明らかだ。両国間の実務協力は増えたものの、戦略面の相互信頼は逆に低下する危険な兆候が生じている。

米国ではちょうど中間選挙が行われた。オバマ大統領は残り2年余りの任期内にいかにして自らの志を実現し、世界の人々の記憶に残る歴史をつくることができるかという課題に直面している。中国は改革の全面的深化という難題解決に取り組み、いかにして重要な戦略的チャンスをうまく捉え、利用して改革発展を推進し、世界との良好な連携を保つかという課題に直面している。米中関係は調整を行い、各分野の実務協力を積極的に開拓すると同時に、両国間に存在する溝をより良く管理・コントロールし、双方が互いの協力に対して疑念や警戒心を抱かず、もっと誠意や安心感を持つようにすることを早急に必要としている。国際的に危険性の高い重大な問題は1年余り前と比べても、一層深刻な状態にあると言える。気候変動、テロ対策、朝鮮やイランの核、イラク、アフガニスタン、シリア、ウクライナ、イスラム国、エボラ出血熱などの問題は、以前からのものもあれば新しいものもあり、米中間の意思疎通を必要としないものはない。

これはまさに、米中関係の重要性がすでに二国間の範疇を超え、世界的意義を強めているということを物語っている。複雑で変化に富む現在の国際情勢の下、米中間の協力と調整は過去のいかなる時にも増して差し迫った重要なものとなっている。それぞれの国や人によって米中首脳会談に対する期待や考えは異なるだろうし、米中関係についての見方や主張も完全に一致することはありえない。だが総じて言えば、米中は共に両国関係が双方に一層の利益をもたらすことを望んでいる。国際社会も米中関係のたゆまぬ改善と発展を期待している。米中はともに大国であり、両国にとって協力すれば共に利し、闘えば共に傷つくだけでなく、他の国にとっても米中の協力関係が良好であれば、世界の平和と安定のブースターやバラストとなる。その反対であれば世界に安らかな日はなくなるだろう。

新たな米中首脳会談がさらに多くのプラスのエネルギーを米中関係に注ぎ、複雑な試練に対処するうえでの一層の自信を世界にもたらすことを期待するだけの理由が世界にはある。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/kojima)

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