中国IT企業のブラジル進出、立ちふさがる大きな壁―中国メディア

Record China    2014年10月29日(水) 8時4分

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27日、百度で情報を検索し、アリババの卸売サイト「全球速売通」(アリ・エクスプレス)を使いネット通販を楽しみ、微信(WeChat)を使い家族や友人とおしゃべりをする。写真はブラジル。

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2014年10月27日、百度で情報を検索し、アリババの卸売サイト「全球速売通」(アリ・エクスプレス)を使いネット通販を楽しみ、微信(WeChat)を使い家族や友人とおしゃべりをする。これは中国のネットライフでしか見ることのできない光景だが、地球の裏側のBRICSの大国・ブラジルは、中国IT企業にとって海外進出の重要な戦場になっている。新華網が伝えた。

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百度は2年前にブラジルで、ポルトガル語版のナビゲーションサイト「Hao123」をリリースした。習近平(シー・ジンピン)国家主席は今年7月のブラジル訪問中に、ルセフ大統領と共に百度のポルトガル語版検索エンジンの発表式に出席した。百度はこのほど、ブラジル最大の共同購入サイトの経営権を獲得した。この買収は、百度の南米最大の大国における電子商取引(EC)戦略の一歩目となった。

百度だけではない。アリババ・グループ傘下の全球速売通が、ブラジルで好調だ。全球速売通のブラジル版ウェブサイトの責任者である王維(ワン・ウェイ)氏は、「当サイトは2013年より、ブラジルからの受注が激増している」と述べた。

王氏は、「ブラジルは人口が多く、経済が順調に発展している。現地の産業構造において、低水準の商品と鉱産物資源業界が強いが、日用消耗品などの軽工業製品の生産が弱点となっており、需要を満たしていない。これは地球の裏側の電子商取引業者に大きなビジネスチャンスをもたらしている」と分析した。

▼ブラジルを選択した理由

世界には多くの新興国があるが、中国のIT企業はなぜブラジルを選択したのだろうか。ブラジルは世界7位の経済規模を持つ消費型の大国、世界5位のインターネット市場で、1人当たりGDPは1万1000ドル(約120万円)に達する。2億人の人口のうちネット利用者は9000万人弱に達し、ネット通販が流行しつつある。

ブラジルのEC取引規模は昨年、25%増の285億レアル(約1兆2255億円)に達した。今年はW杯などの好影響を受け、EC取引規模はさらに20%増となる見通しだ。来年と再来年の増加率も、18%以上になる。ブラジル人は今年、クロスボーダー通販に50億レアル(約2150億円)を費やすと予想されている。これは確かに魅力的なパイだ。

▼問題点は?

しかしEC事業者は、ブラジル市場で販売前の連絡、決済、物流などの大きな問題に直面する。王氏は、「支付宝(オンライン決済サービス)のような決済サービスはブラジルに存在しておらず、国境を跨ぐ決済は現地の政策から制限を受けやすい。ブラジルの消費者は全球速売通を利用する際に、銀行のカウンターで決済しなければならない。これは利便性の高さが売りのはずのネット通販にとって面倒だ。海外の商品はブラジル入国前に、現地の税関当局の検査を受け通関手続きを行わなければならず、配送期間やコストの増加につながっている」と分析した。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)

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