【観察眼】第15回全国運動会のたいまつで「全民健身」が再燃

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11月9日に開幕する第15回中国全国運動会では、聖火リレーに人型ロボットの「夸父(クアフー、KUAVO)」がランナーとして登場し、人そっくりの様子で100メートルを完走した。

11月9日に開幕する第15回中国全国運動会では、聖火リレーに人型ロボットの「夸父(クアフー、KUAVO)」がランナーとして登場し、人そっくりの様子で100メートルを完走した。人々はこの話題に飛びつき、全国運動会に対する期待がさらに高まることになった。夸父とは中国の伝説に登場する太陽を追い求めた巨人であり、中華民族の夢をたゆまず追い求める精神を象徴している。今日に至って、ロボットの夸父が聖火リレーに華々しく登場したことが、全国運動会に新時代にふさわしい意義を与えた。全国運動会が貫徹する「全民健身(すべての人のための運動)」の事業が改めてブームを迎えると予感される。

日本では、各都道府県の持ち回りで毎年、開催される国民スポーツ大会(旧称:国民体育大会)が国内最大のスポーツの祭典だが、中国の全国運動会は4年に1度の開催であり、「中国国内の五輪」とも呼ばれている。広東、香港、マカオの共催による第15回全国運動会に伴う一般参加型の競技イベントでは23競技166種目の試合が設けられたが、うち148種目では開会式前に試合日程が終了する。この一般参加型のイベントには中国国民100万人以上が参加する。ここ数カ月は毎週のように試合がある活気あふれる状況が続き、「国民全体による全国運動会、全国運動会が全国民に恩恵を与える」のスローガンが、真に現実のものになった。

中国の全国運動会は日本の国民スポーツ大会と同様に、全国の人々にスポーツを普及させ、国民の健康増進を図ることが目的だ。2013年に第12回全国運動会が開催された際には「節約型の大会運営、全国民の体力向上」という主旨が打ち出され、その予算の一部は民衆が使うスポーツ施設の建設に充てられた。開幕式では芸術パフォーマンスを取りやめ、一般の人々が参加するスポーツ活動を披露した。このことで、より多くの普通の人々がスポーツの祭典に試合に参加する扉が開かれた。

近年では全国運動会のほか、村超(農村サッカースーパーリーグ)、村BA(農村バスケットボール大会、蘇超(江蘇省都市サッカーリーグ)など素人が参加する大型スポーツ大会が相次いで出現し、大きな話題になっている。これらの大会の盛り上りは、「全民参加型」による影響力と切り離せない。中国は2009年、毎年8月8日を「全民健身日」に指定した。それ以来、大小さまざまなスポーツイベントに伴って、「全民健身」は国家戦略として人々の生活に恩恵を与え続け、人々がスポーツに参加し、人々がスポーツを愛する理念が、人々の心に根付くようになった。

2024年には「全民健身」の情報サービスプラットフォームを通じて登録された地域の運動会など、民衆参加型のスポーツイベントが31万7000件に達し、参加人数は5327万人を超えた。ますます多くの地域大会が、人々にとっての真に身近な存在になってきた。同年年末時点で、中国全国のスポーツ施設は484万1700カ所で、面積は42億3000万平方メートルに達した。1人当たりの面積は2013年時点の3倍近い3平方メートルにまで増えた。中国では「全民健身」に参加するための敷居が低くなり利便性が著しく向上した。

中国各地では近年、「スポーツ大会に合わせた旅行」「スポーツ+社交」などの取り組みが行われるようになった。さまざまな分野を横断する融合型イベントにより、「全民健身」は既存の枠を超える新たな時代に突入した。ウインタースポーツ、水上スポーツ、山間部での屋外運動、eスポーツ、エクストリームスポーツ(限界に挑戦するスポーツ)などが勃興しつつあることに伴い、一般の人々が参加できるスポーツは種類をさらに増した。技術革新によって絶えず登場するハイテクスポーツ機材やウェアラブル端末は人々のスマートなスポーツ体験を充実させ、「全民健身」をより双方向型で楽しいものに進化させつつある。

競技場での優勝争い、コミュニティーでの広場ダンス、街頭での朝のジョギング、スポーツジムでの筋肉トレーニングなど、スポーツ活動は今や、中国人にとって日常生活の一部だ。古(いにしえ)の夸父が太陽を追い求めて人々に幸せをもたらしたという伝説は、今日の中国での「全民健身」の前進と発展とまさに同じであり、人々の健康的な暮らしと幸せな未来に対する追求だ。第15回全国運動会の開催は新たな全国民のスポーツブームを引き起こし、新時代のスポーツ事業の成果を人々に根付かせ、人々に恩恵をもたらすに違いない。(提供/CRI

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