「鬼滅の刃」無限城編の中国公開はなぜ「歴史的瞬間」なのか?―中国メディア

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5日、中国のポータルサイト・新浪に「なぜ『鬼滅の刃』無限城編の中国公開は『歴史的瞬間』なのか?」と題した記事が掲載された。写真は鬼滅の刃。

2025年11月5日、中国のポータルサイト・新浪に「なぜ『鬼滅の刃』無限城編の中国公開は『歴史的瞬間』なのか?」と題した記事が掲載された。

記事は、「日本で社会現象となったアニメ『鬼滅の刃』シリーズの最新劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来(以下『無限城編』)が、2025年11月14日に中国で公開されることが発表された。このニュースはアニメファンだけでなく映画業界全体を揺るがした。PVが公開されると『歴史を見届けよう』とのコメントが数多く流れていた。では、なぜ『無限城編』の公開が『歴史的瞬間』とまで言われるのだろうか」と問いかけた。

その上で、「実は9月初旬、海外メディアで『無限城編』が10月中旬に中国で公開されるとの情報を目にしていた。しかし、同情報は海外の関係者によるリークで詳細は明かされておらず、中国映画発行放映協会の上映スケジュールにも作品名がなかったため、中国では大きな話題にはならなかった。そもそも多くのメディアが『無限城編』は中国では絶対に公開されないと断言していた。最大の障害は『内容審査』である。『鬼滅の刃』は人と鬼の壮絶な死闘を描き、手足の切断や斬首、流血といった暴力描写は作品に欠かせない要素となっている。前作『無限列車編』でも、主人公・竈門炭治郎(かまどたんじろう)が幻術から抜け出すために何度も自決を繰り返すという描写があり、こうしたシーンが審査に通るとは考えにくかったのだ」と説明した。

一方で、「近年の中国映画市場には変化が見られる」とも指摘。「例えば今年8月には、R指定映画『ファイナル・デスティネーション』シリーズが初めて中国で公開され血の描写などは削除されたが、それでも多くのファンが熱狂した。そうした前例が積み重なり、『無限城編』の公開も現実味を帯びたのである」とした。

記事は、「公式発表によれば、同作の上映時間は155分で日本版と同じ、しかも『無修正版』と明言されており、公式ポスターには『未成年は慎重に鑑賞を』との年齢制限の注意書きも加えられている。一部では映像のトリミングがある可能性も指摘されているが、恋柱・甘露寺蜜璃(かんろじみつり)や炭治郎の耳飾りのデザインなど、中国の動画共有サービス・bilibili(ビリビリ)版では修正されていた要素もそのまま再現されているため、全体として日本版から大きな変更はないとみられている」と伝えた。

そして、「『無限城編』は、現代日本アニメの頂点に立つ作画力を示した作品である」と言及。「すでにネット上で海賊版を視聴済みの人も多いが、映画館のスクリーンでこそ真価が発揮される。アニメ制作会社・Ufotableによる同作は、映像・特殊効果・音楽のすべてで圧倒的な完成度を誇る。デジタル作業によって効率と表現力が向上し、複数チームの作業を高精度に統合することが可能になったこれにより、猗窩座戦を中心とした全編が統一感のある映像として仕上がっている」と評した。

また、「背景となる『無限城』も圧巻である。3Dモデリングによってゆがんだ回廊や浮遊する建築群を再現し、2Dの線画と融合させることで、異様かつ荘厳な空間を作り上げた。特に炭治郎と猗窩座の回廊での戦いは、多次元的な空間拡張によって表現され、観客の没入感を大幅に高めている」と言及した。

記事は、「総じて言えば『無限城編』の中国公開はファンを歓喜させただけでなく、より寛容な審査制度が中国映画市場の自信と包容力の向上を示した出来事でもある。これは今後の映画市場の発展に新たな道を開き、より多様な作品が劇場で上映される可能性を示唆しているのだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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