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17日、鳳凰WEEKLYは中国の若者の間で「映画館離れ」が進んでいると報じた。写真は映画館。
2025年9月17日、中国メディアの鳳凰WEEKLYは中国の若者の間で「映画館離れ」が進んでいると報じた。
記事は、映画チケットオンライン販売大手・猫眼のデータによると、今年の夏休みシーズンに映画館に足を運んだ観客の平均年齢は32.5歳で、21年の27.7歳から5歳近く上昇したと紹介。多くの若者にとって、映画館に行くことは特別な娯楽ではなく、数ある選択肢の一つにすぎなくなっていると指摘した。
また、24年時点で中国全土の映画館は1万3000カ所、スクリーン数は8万1000枚に達した一方で、興行収入は19年の3分の2にとどまっており、年間客席稼働率は過去最低の5.7%にまで落ち込んだことにも言及。映画館離れの深刻さを伝えた。
そして、若者を中心とした映画館離れを加速させている背景について複数の原因を挙げて分析。まず、コストの高さを挙げ、高騰するチケット代や不快な鑑賞環境、期待を裏切る作品の質の低下、動画アプリなど代替エンターテインメントコンテンツの台頭など、消費者から見て映画の総合的なコストパフォーマンスが低下してしまったことを指摘した。
次に、ゆがんだ業界の構造についても言及。業界が春節(旧正月)や夏休みといった特定のシーズンにおけるごく一部の超大作に興行収入の大部分を依存する構造にあり、その傾向がますます強まっているとした。そして、今年の夏休みは大ヒットアニメ映画「ナタ2」だけで年間興行収入の約4割を占め、同作品を見た観客の6割以上が他の映画を見に映画館を訪れていないことが分かったと紹介した。
さらに、そもそも映画界は2010年代の異常な補助金ブームで潤ういわば「作られたブーム」に乗っていたにすぎず、現在の衰退は「作られたブーム」の終焉に伴う「正常化」と言えるとも論じた。
記事は、特別な価値を持たない、あくまで「数ある娯楽の一つ」に成り下がった映画館は、現代の若者にとってもはや「当たりがほとんどないガチャのようなもの」と形容。若者の足を再び映画館に向けさせるためには抜本的な改革が必要であることを示唆した。(編集・翻訳/川尻)
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