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公園で街灯がともると同時に若者たちが一斉に四方へ。しゃがんで植え込みのそばに潜む者、スマホで地図を確認する者。中国で人気の都市型「かくれんぼ」の様子だ。
「3、2、1、ゲーム開始!」。夜8時、浙江省杭州市の銭江世紀公園で街灯がともると同時に、60人以上の若者が一斉に四方へ駆け出した。しゃがんで植え込みのそばに潜む者、花壇を回り込んで相手を惑わす者、スマートフォンで地図を確認する者。中国紙が紹介した若者に人気の都市型「かくれんぼ」の様子だ。
東方新報によると、この若者版「かくれんぼ」は、昔ながらの「隠れて探す」形式ではなく、鬼ごっこに似たリアル版「猫とネズミ」だ。参加者は現地でくじを引き、「猫チーム」と「ネズミチーム」に分かれる(比率は1対5が一般的)。それぞれ蛍光色のリストバンドを着け、位置情報を地図アプリで共有。「ネズミ」は5分先行して逃げ、「猫」が追い掛ける。
捕まった「ネズミ」は「猫」に転身し、リストバンドを交換。一試合は約1時間で、最後まで「ネズミ」が残ればネズミ側の勝利、全員捕まれば猫側の勝ちとなる。
この日のゲームを主催したのは、湖北省出身の90後(1990年代生まれ)男性・黒白さん(仮名)。今年初めから屋外イベントの企画・運営を始めた理由は、気軽に交流できる場が欲しかったからだ。以前は職場以外に友人がおらず、「週末に出かけたくても人数がそろわない」という状態だった。
2023年に杭州市へ移ると、同じような若者が多いことに気づいた。昼はパソコン作業、夜は自宅でスマホ、外出しても行き先が思いつかない。そこで「かくれんぼ」の募集動画を投稿すると、初回から60人以上が参加。今では延べ1万人以上が彼のイベントに参加している。参加者はEC関係者、大手IT勤務、スタジオ経営者らさまざまで、公園に集まれば皆がチームメートになる。
このゲームをきっかけに友人や恋人ができる例も多い。例えば、00後(2000年代生まれ)カップルの小張さんと小李さんは、今年3月に金沙湖公園で同じチームになったことから交際を始めたという。ただし黒白さんは「知り合ったばかりで個別に会うのは危険なので注意」と呼び掛ける。
また、運動目的で参加する人も多い。1998年生まれのプログラマー小趙さんは「ジムでランニングマシンの数字を見つめるのは退屈。でもここなら1時間で3キロは走れる」と語る。ある00後の男性は3カ月間毎週参加し、10キロの減量に成功した。中には1回で10キロ走る人もいるという。
ゲームでは安全面にも配慮してスタッフは消毒液やばんそうこうを用意。街灯のある大きな公園を選び、木登りや水辺への接近を禁止するなど、安全ルールを徹底している。(編集/日向)
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