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中国メディアの環球時報は25日、「『先駆者』から『ついていけない』へ、日本が人工知能(AI)の立ち遅れを再考」と題する記事を配信した。
中国メディアの環球時報は25日、「『先駆者』から『ついていけない』へ、日本が人工知能(AI)の立ち遅れを再考」と題する記事を配信した。
記事はまず、総務省が7月に2025年版情報通信白書を発表した後、「技術立国」として知られてきた日本の各界はAIの研究・応用で米国や中国などに遅れを取っている現状について深く再考したと言及。「実際に、AI研究で日本は出遅れておらず、1950~70年代の第1次AIブームでは『先駆者』『基礎固めの役割を果たした』とさえ評された」と紹介した上で、なぜ日本はその後の世界的AI競争でついていけなくなったのかと問い掛けた。
記事によると、82年に始まった日本の第五世代コンピュータープロジェクトは欧米諸国に危機感を抱かせ、競合するプロジェクトが相次いで打ち出された。
同プロジェクトについて記事は、「大量の知識を手作業で入力する必要がある上、大規模プロジェクトの管理は極めて難しかった。この野心的な計画は期待された成果を収めることなく92年に終了。その後、日本のAI研究は長期の停滞に陥った」とし、90年代から2000年代初頭にかけて米国がAI分野で着実な成長を遂げる一方、日本は異なる道を歩んだと指摘した。
また、「インターネットの普及は世界の情報技術業界の革命をもたらしたが、日本の多くの政策立案者や企業経営者はその重要性を十分に認識できなかった」と述べた上で、「米国は1995年のネットスケープの上場を機にインターネットバブルに沸き、アマゾンやグーグルなどが相次いで台頭。これに対し日本は当時も『製造業を核心』とする考えが依然として主流で、ソフトウエアやネット関連サービスの価値は軽視された」と伝えた。
記事は、「日本政府は自国がインターネット革命の中で少しずつ遅れを取っていることに気付き、2001年にIT基本法(高度情報通信ネットワーク社会形成基本法)を施行し、e-Japan戦略を始動して05年に『世界最先端のIT国家』になることを目標にしたが、インフラは整備されたもののそれを活用する革新的サービスや企業の誕生を促すには至らず、重要な問題は解決されなかった」と続け、「第5世代コンピュータープロジェクト失敗の影響で日本のAI研究予算は大幅に削減し、多くの研究者が他の分野に転向した」と説明した。
さらに、米スタンフォード大学やマサチューセッツ工科大学などがAI研究を進める一方、日本のAI研究はほぼ空白に近かったと言及し、この空白期が日本のAI分野における競争力低下の伏線となったと指摘した。
記事は、「近年になって深層学習を代表とする技術的なブレークスルーが起きてから日本国内のAIに対する注目度は再び高まった」とし、具体的な動きとして「人工知能技術戦略」(17年)や「AI戦略2019」「AI戦略2022」を挙げている。
記事は次に、「『デジタル労働力』不足、法的障壁の高さ、資本の保守性」の小見出しを付けて、19年から23年の間に日本は大規模モデルをリリースできなかったが、米国は182、中国は30の大規模モデルを世に送り出したとのデータを紹介した。また、25年版情報通信白書のデータとして「24年度に生成AIを使ったことのある日本国民はわずか26.7%で、同じ時期に中国では81%、米国では68.8%が使っている」とし、「日本各界がAIの遅れの根本的原因に考えを巡らせている。まず挙げられたのが高齢化、少子化問題だ」と説明した。
この問題について記事は、「人口減少がAIの発展に必要な『デジタル労働力』の供給不足を直接的に引き起こしている」との報道があることを紹介し、その一方で「日本人のAI使用率の低さを人口問題だけのせいにすることはできない」との声があることも取り上げてから「20~29歳のAI使用率は44.7%にとどまり、30~39歳は23.8%と40~49歳の29.6%を下回ると」とのデータを示し、「そのため、多くの日本人がAI教育の欠如に関心を寄せている」と伝えた。
また、「法規制やデータの障壁の高さも軽視できない」とし、日本の「個人情報保護法」(個人情報の保護に関する法律)の厳しさは世界のトップレベルだと言及。「企業がユーザーデータを処理するには告知、同意、記録の3ステップが必要で、効率的なデータセットの構築の難しさにつながっている」と伝えた。
AI投資についてもスタンフォード大学の報告を基に、23年のAIに対する民間投資は日本が約7億ドル(約1030億円)だったのに対し、米国は672億ドル(約9兆9000億円)、中国は78億ドル(約1兆1490億円)だったと伝えた。
記事は最後に「理念転換の早急な推進が必要」との小見出しを設け、「日本はすでに必要な条件をすべて備えていて、AI分野でリーダになる見込みがある。だが、この分野での理念の転換を早急に進める必要がある」という報道を取り上げた。
報道はジャパンタイムズによるもので、そこでは「日本企業は歴史的強みを発揮し、海外の技術的ブレークスルーを実際の製品やサービスに取り込んで海外市場を開拓する」「AI教育への投資拡大」「世界各国のソフトウエアエンジニアや研究者の誘致」など多くの提言がなされたという。
記事はまた、日本で今年5月に「AI関連技術の研究開発・活用推進法」が成立したことを取り上げ、同法の施行は日本がAI発展を「国家戦略事業」レベルに引き上げたことを意味すると伝えた。(翻訳・編集/野谷)
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