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日本と中国でモバイルバッテリーに関する持ち込みルールが相次いで厳格化された。
日本と中国でモバイルバッテリーに関する持ち込みルールが相次いで厳格化された。飛行機、高速鉄道、フェリーと交通手段によって求められる条件は微妙に異なる。出張や旅行でトラブルを避けるために、最新のルールを整理しておこう。
中国ではモバイルバッテリーのことを「充電宝」と呼ぶ。「充電できるありがたい宝物」というニュアンスで用いられている。まさに仕事や生活の必須ツールであるスマートフォンを動作させるためのライフラインに他ならない。
一方、台湾では「行動電源」と呼ばれ、香港では「流動充電器」の他、俗称「尿袋」も使われている。「尿袋」とは点滴袋に似ている形から生まれた俗語だ。地域ごとに言語感覚の違いが垣間見えてくる。
中国では6月28日から国内線の機内に持ち込むモバイルバッテリーには3C認証と容量表示が必要になった。容量の表示が不明だったり、リコール対象の製品は即没収対象になる。
一方、国際線については3C認証の要求は示されていない。ただし、現場での実際の対応となると、空港によってはより厳格な対応が行われることも想定されそうだ。
各国でモバイルバッテリーの機内持ち込みの制度が設けられる中、日本でも7月8日から新ルールが発動する。オーバーヘッド収納棚へのモバイルバッテリーの収納を禁止する措置で、乗客はバッテリーを常に目視できる場所で管理する必要がある。充電中のバッテリーをバッグに収納するのもNGだ。
中国の高速鉄道では3C認証は不要だが、容量表示の有無が重要になる。100Wh以下で容量の明示がある製品なら原則持ち込み可とされている。ただし、現場判断で没収されるリスクの存在も否定できない。
このほど旅客サービスを再開した日中定期フェリー「鑑真号」では、大容量バッテリーの持ち込みが禁止と公式ホームページに明記されている。明確なワットアワー(Wh)数は規定されていないものの、実質的に100Wh超と見なすのが適切といわれる。
同じモバイルバッテリーでも、利用する交通手段や渡航先によって扱いが異なる。容量、表示、認証、そして見えるところに置くこと、これらすべてが新しい「通行証」になっていく傾向があるのは明らかだ。
とりわけ国境を越える移動においては最新ルールの確認と準備が旅の保険になり、没収や足止めを食らうトラブルを防ぐ手段となる。「充電宝」という名称の通り、デバイスに充電できないというのは情報入手も支払いも地図の利用の手段も奪われ、「命綱」を失うことに等しい。安全で快適な渡航の成否を分ける重要なリスク管理の一つとして心得ておきたいところだ。
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