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中国科学院南京地質古生物研究所を中心とする国際共同研究チームは太陽系カオス現象が地球の気候に影響を与えた決定的な証拠を世界で初めて明らかにしました。
太陽系における惑星の運動の安定性は長年天文学者を悩ませてきました。中国科学院南京地質古生物研究所を中心とする国際共同研究チームがこのほど、新疆ジュンガル盆地で1億8000万年前の湖沼堆積記録を分析し、太陽系カオス現象が地球の気候に影響を与えた決定的な証拠を世界で初めて明らかにしました。この研究は太古の気候変動のメカニズムを解明しただけでなく、現代の気候変動を理解するための新たな科学的視点も提供するものです。この研究成果は北京時間1日、学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に掲載されました。
研究チームは高解像度の天文周期層序学・堆積学など多角的アプローチにより、ジュンガル盆地三工河組の地層で画期的な証拠を発見しました。
英国の地質学者マーティン・ジェンキンス(Martin Jenkyns)氏が2000年代初頭に、約1億8300万年前の前期ジュラ紀トアルシアン期に地球規模の急激な気温上昇事象があったという説を唱えましたが、今回の研究ではジェンキンス氏の説を初めて火星・地球軌道の周期変動と関連付けました。研究は、現在は約240万年の火星と地球の重力共鳴周期が、1億8000万年前の前期ジュラ紀にはこれより短い160万年だったことを突き止めました。こうした周期的変化は地表への日射量が変化することで、地球規模の気候に直接影響を及ぼしていました。特に注意すべきは、当時のジュンガル盆地が高温乾燥気候であったことで、乾燥に強い花粉や胞子の化石が大量に発見されたことは、超巨大火山の噴火が軌道周期の気候への影響を増幅した可能性を示唆しています。
ジュンガル盆地の浅水堆積物は深海の堆積記録と比較すると独特の科学的価値を示しています。研究では、これらの浅水堆積物が当時の炭素循環の本質的特徴をより忠実に反映していることを突き止め、太古の気候研究に新たな視点を提供しました。
同研究は、全体として科学者たちの太陽系カオス現象についての理解を深めただけでなく、将来の気候変動予測においても貴重な科学的根拠を提供するものとみられています。(提供/CRI)
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