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独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は27日、中国人の健康志向により、アフリカでロバの皮の違法取引が横行していると報じた。
独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は27日、中国人の健康志向により、アフリカでロバの皮の違法取引が横行していると報じた。
記事によると、英国の非営利団体「ドンキー・サンクチュアリ」は26日に発表した報告の中で、「伝統的な中国医学の需要により、毎年およそ590万頭のロバが処分されている。2027年には680万頭に達する可能性がある」と指摘した。同団体はロバ皮の取引がその原因になっているとし、特にアフリカでロバの個体数が急激に減少していると訴えている。
同団体によると、ロバ皮は中国に輸出され、「阿膠(あきょう)」の製造に使用される。「阿膠」は生薬の一種で、ロバの皮を水で加熱抽出して作られるにかわ(ゼラチン)。血液循環の改善やアンチエイジング(美容)、性欲の増強、生殖機能の向上などに効果があるとされている。
AFP通信によると、「阿膠」はかつて皇帝など身分の高い人物専用の薬とされていたが、現在では中国の中産階級の間で広く人気を集めている。中国の前瞻産業研究院のデータによると、「阿膠」産業の市場規模は約8600億円に達しているという。
同団体は「中国国内のロバの数は1992年の1100万頭から2023年には150万頭に激減した。これにより、ロバ皮の取引がアフリカへと移った」と指摘。「阿膠産業は世界的なロバ皮の取引を生んでおり、その大部分は違法。業者がロバを手放すよう飼い主に圧力をかけており、夜間にロバを盗んだり、処分したりするケースが頻発している」と訴えた。
アフリカでは、女性や子どもたちが農作業や荷物の運搬にロバを使い、生活に不可欠な存在となっていることから、同団体はロバ皮の取引の禁止を求めている。(翻訳・編集/北田)
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