台湾が中国から大量のレアアースを購入する理由―中国メディア

Record China    2025年6月25日(水) 7時0分

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23日、観察者網は、台湾が毎年中国本土から大量のレアアースを購入していることについて、その用途に関して考察する記事を掲載した。

2025年6月23日、中国メディアの観察者網は、台湾が毎年中国本土から大量のレアアースを購入していることについて、その用途に関して考察する記事を掲載した。

記事は、台湾が毎年中国本土から6000トン以上のレアアースを購入しており、中国による輸出量の10%程度を占めていると紹介した上で、台湾が中国産レアアースを使う目的を三つ挙げている。

一つ目には半導体産業の基盤強化を挙げ、特にチップ生産における露光装置のネオジム磁石は90%が中国からの輸入に頼っていると指摘。レアアースはチップの性能と安定性向上だけでなく、ハードディスクやディスプレイなどの民生用電子製品の生産にも大量に使用されており、中国産レアアースがなければ台湾の半導体産業や電子消費財産業は致命的な打撃を受けることになると論じた。

二つ目は軍需工業での利用とし、ミサイルやドローン、潜水艦などの性能向上にレアアースを使用していると紹介。例えばミサイルの高温耐性塗装やレーダー、ステルス塗装、誘導システムの感度・対妨害能力向上といった点でレアアースが必要であり、台湾はもはや中国産レアアースなしに軍需工業の維持や中国本土に抗うための武器を生産することは不可能だと主張している。

三つ目は、中国による規制の網をかいくぐる米国への迂回(うかい)貿易を挙げ、台湾による特定のレアアースの購入量が大幅に増加していることに言及。これは台湾が自らの武器生産に加え、米国企業に転売することで、米国企業のレアアース不足を解消しつつ差益を得ているためだと論じた。

記事は、現在の台湾のあらゆる政党が「武力をもって統一を阻む」ことを支持しており、台湾社会全体の共通認識になっていると紹介。そのための軍事基盤づくりにおいて中国のレアアースに大きく依存しており、台湾当局が大規模なレアアースの戦略的備蓄を進めている兆候があると警告し、中国政府が台湾地域に対するレアアース輸出の厳格な許可制度、中国からの監視員の派遣、軍事転用や米軍需企業への転売禁止といった早急な対策を講じるよう提言した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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