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16日、仏RFIの中国語版サイトは中国の空母2隻が同時に日本近海に接近したことを受け、日本が憂慮していることについて考察した。写真は中国の空母「山東」。
2025年6月16日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国の空母2隻が同時に日本近海に接近したことを受け、日本が憂慮していることについて考察した。
記事は、防衛省の発表として中国の空母「遼寧」が7日に硫黄島南東の南鳥島海域で活動したと紹介。空母「山東」も同日に宮古島の南東約550キロの海域に出現し、9日には小笠原諸島の沖ノ鳥島北側、日本の排他的経済水域(EEZ)内を航行したと伝え、中国の空母が初めて「第二列島線」を越えたことに対して日本が四つの懸念を抱いているとした。
まず、中国軍機と自衛隊機の偶発的衝突リスクが高まったことを挙げ、今回の一件では空母から発進したJ-15戦闘機が日本のP-3C哨戒機に最大45メートルまで異常接近したほか、前方約900メートルを横切る飛行も確認されたと紹介。日本側が「偶発的な衝突を誘発する可能性のある異常接近行為」として中国側に深刻な懸念を表明し、再発防止を強く要求していることを伝えた。
次に、中国海軍の遠洋作戦能力の強化と「第二列島線」への進出を挙げ、中国は「第一列島線」を「内海化」し、さらに「第二列島線」内の西太平洋海域への進出を進めており、長期戦略として「海軍の遠洋化」を目指していると指摘。今回の「第二列島線」への空母侵入は、台湾有事の際に日米の台湾支援を阻止する能力の拡大を示唆するものだと分析した。
さらに、中国の戦闘機が持つ作戦遂行能力を挙げた。記事は、今回「山東」から離陸したJ-15戦闘機は最大航続距離3500キロで、日本本土で作戦遂行後に空母に戻って補給を受ける能力を十分に持つことから、日本にとっては大きな脅威になると説明。今回の行動は中国側が日本に対し抑止力を誇示しようとしている可能性があるとした。
最後に、沖ノ鳥島を「岩礁」として同島を基点とする日本の排他的経済水域を認めていない中国が、今回の件を通じて同島周辺での「航行の自由」を示す意図も含まれていた可能性があると伝えた。
記事は、日本が原子力潜水艦、通常潜水艦、艦載ミサイルなどで中国に及ばない状況で、中国の空母艦隊の発展は戦闘機の離発着地を東シナ海から西太平洋および台湾海峡へと移動させ、南東地域での作戦能力を大幅に強化させることになることから、日本は強い懸念を抱いていると評した。(編集・翻訳/川尻)
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