2014年10月9日、スウェーデン・アカデミーは、今年のノーベル文学賞にフランスの人気作家、パトリック・モディアノ氏を選出したと発表した。毎年のように有力候補に名を連ねている村上春樹氏は今年も受賞を逃した。

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村上氏はイギリスのブックメーカー（賭け屋）の予想でトップとなるなど、今年も「本命」と見る向きも多く、発表当日、東京の書店の中には受賞を前提にした特設コーナーを設置したところもあった。

村上氏の「風の声を聴け」「ノルウェイの森」「1Q84」「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」など多くの作品群は若者を中心に熱狂的なファンを獲得。87年刊行の「ノルウェイの森」は1000万部を突破するベストセラーとなった。

村上文学は海外での評価も高く、多くの国で翻訳本が出版され、2009年の「1Q84」は、中国、韓国、米国、欧州各国など40カ国で刊行された。世界中に熱狂的なファンがおり、新作の発売は社会現象にまでなっている。（取材・編集SK）