南京大虐殺記念館が細菌戦関与の日本陸軍1644部隊の名簿入手―中国メディア

Record China    2025年6月16日(月) 5時0分

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新華社は14日、南京大虐殺記念館が(写真は同館の一部)同日、「中国を侵略した日本軍の細菌戦部隊である1644部隊の留守名簿の完全版を入手した」と報じた。

中国メディアの新華社は14日、侵華日軍南京大屠殺罹難同胞紀念館(南京大虐殺記念館)が同日、「中国を侵略した日本軍の細菌戦部隊である1644部隊の留守名簿の完全版を入手した」と報じた。

新華社によると、記念館の周峰館長は、「日本の侵略戦争期間中、南京には1644部隊が設置され、細菌工場を築き、細菌実験を行い、その細菌を戦場に投入して中国の軍民を大量に虐殺し、言語に絶する反人類罪を犯した」などと述べた。周館長はさらに「記念館には日本軍の1644部隊による細菌実験の被害者の遺骨や、この部隊の手術用はさみ、記章、写真などの史料が収蔵されている」と説明し、入手した完全な形の留守名簿について「日本軍国主義が細菌戦を引き起こした犯罪の動かぬ証拠であることを改めて示すもの」と説明した。

1644部隊の名称は、当時用いられていた数字による「通号」で、正式名称は「中支那防疫給水部」。本部は南京に置かれ、感染症対策や水の浄化が任務とされたが、細菌戦にも深く関わっていたとされている。留守名簿とは、前線などに赴かず本部に留まっていた将兵の名簿を指す。

朝日新聞の5月14日付報道によると、国立公文書館が同日、保管していた1945年1月と4月の留守名簿の原本を研究者らに公開した。その時点で、1644部隊の留守名簿には、731部隊(関東軍防疫給水部)で細菌戦の研究をした隊員の名もあったことが確認されたという。

記念館の周館長は1644部隊の名簿の入手について、「関連する文書資料の発掘をさらにすすめ、展示や歴史教育に活用していきます。歴史に語らせ、事実を発言させ、正しい第二次世界大戦史観を発揚し、人類の正義と平和を守っていきます」と述べた。1644部隊の名簿の入手には日本人有識者の支援を受け、日本での公開から1カ月を経てようやく実現したという。

新華社記事はさらに、1644部隊の隊員の子孫である竹上勝利さんの言葉として「世界の人々は1644部隊についての理解がまだ極めて乏しいです。今回の留守名簿完全版の公開が、日中両国の学者による共同研究を促進することを願います」と紹介した。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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