2025年5月31日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、オランダの国防相が「中国によるスパイ活動が激化している」とコメントしたことを報じた。

記事は、オランダのルーベン・ブレケルマンス国防相が5月31日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議（シャングリラ会合）に際して取材を受けた時に「中国がオランダへのスパイ活動を強めている。重点は半導体分野だ。われわれは半導体産業で先進的な技術を持っている。これらの知的財産権を獲得することは、中国にとって非常に大きな魅力だ」と語ったことを伝えた。

また、オランダの軍事情報機関が昨年4月に発表した報告書で「中国のスパイがオランダの半導体、航空・宇宙、海事産業を狙っており、中国の軍事力強化を期している」と記していたことに言及し、ブレケルマンス氏が「（スパイ活動は）まだ続いている。最新の報告書によると、サイバー空間における最大の脅威は中国からのもので、われわれのサイバー活動を狙った攻撃の大多数は中国によるものだ。この状況は今も続いており、さらに激化している」とコメントしたことを紹介している。

記事によると、ブレケルマンス氏はさらに「中国が経済的地位を利用して地政学的な目的を求め、われわれに圧力をかけており、安全問題がオランダにとってますます重要になっている」と述べ、オランダや欧州全体が中国の重要な原材料に対する依存を減らす必要があるとの認識を示したことを伝えた。（編集・翻訳/川尻）