タイで日本を打ち負かすには……中国自動車メーカーは価格競争だけに頼ってはならない―中国メディア

Record China    2025年5月24日(土) 13時0分

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22日、観察者網は、中国の自動車輸出産業がタイで日本を打ち負かすために必要なことについて論じた記事を掲載した。写真はバンコク。

2025年5月22日、中国メディアの観察者網は、中国の自動車輸出産業がタイで日本を打ち負かすために必要なことについて論じた記事を掲載した。

記事は、中国の自動車産業がここ数年、輸出市場で急速な成長を遂げており、特に電気自動車(EV)は23年に120万台以上を輸出し、24年には200万台超と拡大を続けていると紹介。そんな中、東南アジア最大の自動車生産拠点であるタイでは政府がEV普及政策「EV 3.5」を掲げており、市場拡大が期待されているとした。

そして、中国車にとってこれまで日本勢が強固に支配してきたタイ市場への進出、シェア拡大を目指す上で絶好のチャンスが到来したと言えるものの、進出を急ぐあまり安易な価格競争に走ったり、現地事情を軽視したりすれば、過去に中国がベトナムで経験した苦い失敗を繰り返しかねず、この点を強く自覚し慎重に戦略を練る必要があると指摘した。

その上で、中国製バイクが1990年代後半から2000年代初頭にかけて、日本製より40%ほど低い価格を武器にベトナム市場を席巻し、シェアは一時80%にまで拡大したものの、価格競争の激化が製品の品質低下やアフターサービスの劣化を招き、消費者の信頼を失う結果となったことに言及。最終的に中国バイクのシェアは5%以下に落ち込み、日本メーカーが市場の8割以上を取り戻したとし「この失敗は、単なる価格戦略だけでは持続可能な競争力を築けないことを示す貴重な教訓だ」と伝えた。

記事は、タイ市場で中国車が成功するために克服すべき課題として、モーターやバッテリー、電子制御といったEVの核心技術の現地調達や生産体制確立のほか、価格に敏感なタイ市場における「安易な価格競争への誘惑」を断ち切ること、不十分な充電インフラの整備に寄与する姿勢を示すことの3点を挙げている。

また、ベトナムにおける中国産バイクの失敗を繰り返さないためにも現地のニーズを深く理解し、製品とサービスの両面で信頼を築くことが不可欠だと論じ、タイは中国車の海外展開の「ゴール」ではなく「スタート地点」であり、冷静な判断と長期的視野に立った戦略の下でこそ、持続可能な成長が実現できるのだと結んだ。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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