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6日、観察者網は、衣服を着脱可能なフィギュアを「わいせつ物」と認定して、上海市の裁判所が製造・販売業者の12人に有罪判決を言い渡したと報じた。
2025年5月6日、中国メディアの観察者網によると、上海市の裁判所が衣服を着脱可能なフィギュアを「わいせつ物」と認定し、製造・販売業者の12人に有罪判決を言い渡した。
記事によると、上海市宝山区人民法院はこのほど、フィギュアの製造・販売企業経営者および社員12人に対して、製造・販売による営利目的のわいせつ物頒布罪で懲役4年9カ月の実刑判決から懲役1年・執行猶予1年までそれぞれ有罪判決を言い渡した。
記事は、「問題となったフィギュアは地面にひざまずく女性をかたどったもので、上半身および下半身に着脱可能な下着を着用し、背中には羽が付いていたほか、胸部や関節部分には着色加工されている一方で、乳首は造形されておらず、下半身の局部は一本の線に簡略化されていた」と紹介。同法院が公安機関の鑑定結果や、フィギュアを購入時に18歳未満だった証人2人が「内容がポルノ的であり、見せるのが恥ずかしかった」と証言したことを根拠にわいせつ物と認定したと説明している。
その上で、中国ではここ数年「二次元文化」の流行とともにフィギュアなどの関連商品が市場で人気を博す一方、一部の業者が「二次元」と「ソフトポルノ」の境界を曖昧にし、大量のわいせつフィギュアを製造・流通させてきたと指摘。23年12月には中国中央テレビ(CCTV)の時事番組が広東省東莞市のわいせつフィギュア製造拠点を暴き、公安当局が集中的な取り締まりを実施して責任者が刑事立件されたことを紹介した。
記事は今回の判決について、ネット上では「事務員やネットショップの運営者まで刑事処罰されるのは重すぎるのではないか?」という疑問の声も上がったと紹介しつつ、中国政法大学の王志遠(ワン・ジーユアン)教授が「今回の判決は寛容さと厳格さのバランスを体現したもの。主犯に対しては厳罰を科して、わいせつ物の大規模流通を絶対に容認しない姿勢を示した一方で、従犯には執行猶予を適用する寛容さも示した」と評価し、「新たな産業形態の中で、刑事司法の権威をもって業界に越えてはならない基準線を明示したもの」との見方を示したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)
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