中国大使館が「地震に備えよ」と注意喚起、予言漫画の警鐘に関心集まる

邦人Navi    2025年4月15日(火) 18時30分

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在日中国大使館が14日、日本在住の中国人に地震災害への備えを呼びかけた。

在日中国大使館が14日、日本在住の中国人に地震災害への備えを呼びかけた。南海トラフ巨大地震のリスクが高まる中、たつき諒「私が見た未来」の予言に改めて注目が集まっている。

中国大使館が注意喚起

在日中国大使館は14日、異例の注意喚起を発した。対象は日本に滞在するすべての中国人。主旨はただ一つ。地震への備えを怠るなというものだ。

きっかけは日本政府が発表した南海トラフ地震の最新リスク評価だ。発生確率はこれまでの70%から80%へと引き上げられ、想定される死者数は29万8000人、経済損失は間接的な影響も含めると292兆円に及ぶ。影響範囲は西は沖縄から東は福島までに及び、かつてない規模の「国家的危機」が明確に数値化された。

「私が見た未来」に注目集まる

これに対し、中国大使館は在留中国人に向けて具体的な五つの防災行動を呼びかけた。自助知識の習得、非常物資の備蓄、情報収集アプリの活用、避難所の事前確認、「海外公民登録」の徹底だ。

この現実的な危機の予兆と時を同じくして、ある漫画作品が再び注目されている。たつき諒の「私が見た未来」だ。この作品は1999年に出版された短編漫画集で、著者自身が見たとされる予知夢を基に描かれている。表紙には「大災害は2011年3月」と書かれており、2011年の東日本大震災を予言していたとして話題となった。そして、2021年に再刊された「完全版」にはさらに不気味な一節が加えられている。「本当の大災難は2025年7月にやってくる」と。

クロサワ映画でも予言

1990年に公開された黒澤明監督の映画「夢」に収められた一編「赤富士」もまた、予知夢なのではと目された作品。「赤富士」は富士山の噴火と原子力発電所の爆発を描いたエピソードだ。放射能の可視化という異常設定、海に身を投げる原発関係者の自責、逃げ場のない群衆の絶望。その映像は福島第一原発事故をほうふつさせると、2011年以降しばしば語られてきた。

黒澤は当時、「人間の手に負えない技術を信じるな」という強いメッセージを放っていた。その象徴として、作品中の富士山は真っ赤に染まり、自然の怒りと文明の傲慢がぶつかる黙示録的な映像が描かれている。

選択肢は「備える」か否か

「25年の大地震」は現実のリスク評価、予言漫画、映画という三つの層で語られているように見える。

もちろん予知夢に科学的根拠はない。だが、それが現実となったとき、人は後から「予言だった」と振り返ることになる。重要なのは「信じる、信じない」ではなく、「備える、備えない」の選択だ。偶然であれ、想像であれ、過去の作品が示した未来の警鐘が静かな問いを私たちに投げかけている。(提供/邦人NAVI微信公衆号<WeChat公式アカウント>)

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