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福建省出身でフィリピンで鉄の取り引きなどの事業で成功し、「鉄鋼王」などと呼ばれていた郭從願さん(写真)とその運転手が、3月末に誘拐された。家族は高額の身代金を払ったが、2人は遺体で発見された。
香港メディアの香港01などによると、福建省出身でフィリピンに渡って鉄の取り引きなどの事業で成功し、「鉄鋼王」などと呼ばれていた郭從願さんとその運転手が、3月末に誘拐された。家族は高額の身代金を払ったが、2人は4月9日になり遺体で発見された。
郭從願さんは3月29日、フィリピン北部のルソン島のブラガン州で会食会に参加し、その後、運転手と共に誘拐された。家族は身代金要求を受けて、3回に分けて計2億1000万ペソ(約5億8000万円)を支払った。しかし4月9日になり、ルソン島のリサール州ロドリゲス町内の草むらで、郭さんと運転手の遺体が見つかった。遺体はいずれもナイロン袋に詰められ、頭部はテープで幾重にも巻かれていた。顔には傷とあざが多数見られ、生前に暴行を受けた疑いが持たれている。
大使館は郭さんの誘拐について「中国国籍保有者が誘拐された」と発表していた。大使館は郭さんの家族にフィリピン警察および中国国内の警察機関へ通報するよう指導し、支援も行った。またフィリピン側にも全力で捜査にあたり、人質の安全な解放を図るよう求めていた。大使館は郭さんらの死亡を受け、被害者に深い哀悼の意を表し、遺族に対し心からの慰めを伝えるとともに、犯人を厳しく非難した。
大使館はさらに、中国人を標的とした誘拐などの凶悪犯罪が増加傾向にあるとして、フィリピンの主要な華人団体と対策を共に検討し、現地にいる中国人および中国系住民の安全と合法的権益を守るため、実効力ある措置を講じはじめたという。大使館はまた、フィリピン現地の治安情勢を注視して各種の安全警告を随時発出し、犯罪被害を防止するための講座を開催するなどしている。
中国メディアの南方日報によると、郭從願さんは福建省泉州市永春県で1957年に生まれた。85年にはフィリピンに渡って仕事を成功させ、90年には鉄取り引きの会社を設立した。郭さんは不動産業、鉱業、養殖業、飲食業などにも進出し、現地では「鉄鋼王」と呼ばれるまでに成功した。
また、フィリピンの華人団体でも活躍し、中国系企業の団体であるフィリピン中国商会の初代会長も務めた。また、永春県出身の団体である永春社団聯誼総会の永久名誉会長にも選ばれた。郭さんは出身地の永春県に計2000万元(約3億9000万円)の寄付をするなどして、2015年には福建省政府から「公益事業への寄付での格別な貢献賞」を授与された。(翻訳・編集/如月隼人)
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