中国・四川省成都市の豚肉加工場とみられる場所で大量の猫が檻に入れられている動画が物議を醸した。香港メディアの香港01が4日付で報じた。

記事によると、問題の動画は今月2日にSNSに投稿されたもので、「成都市温江区の豚肉加工施設で野良猫が檻に入れられている」と告発する内容だった。動画には、不衛生な環境下で多数の猫が檻にぎゅうぎゅうに詰められている様子が映っていた。

複数の中国メディアによると、動画が波紋を広げたことを受け、同区の地元当局が現地調査を実施。担当者は「豚肉加工場とみられる施設はすでに営業停止処分を受けて現在は使用されておらず、よそから移住してきた2人の人物が3月20日からこの場所を一時的な野良猫の収容場所として借りていた」と説明した。

また、「現場では131匹の猫が発見されたが、虐殺されたり虐待されたりした形跡はなかった」「猫肉が豚肉として市場に流通したといった状況も確認されていない」とした。

発見された猫は、地元の小動物保護センターに移送されたという。センターの責任者は「ブリティッシュショートヘア、アメリカンショートヘア、その他の品種もいた」とし、「すべての猫は隔離と予防接種を受けており、場所を分けて飼育している。健康状態が確認でき次第、一般に向けた譲渡を開始する予定だ」と語った。

地元政府当局は、猫を収容していた人物らについて調査を行うほか、検疫を受けていない動物の違法な取引や運搬に対する取り締まりを強化する方針を示している。（翻訳・編集/北田）