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中国経済が低迷し、デフレが進行する中、中国の飲食店に大倒産時代が到来、と海外メディが報じた。価格競争が激化しているためだ。写真は中国のレストラン。
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中国経済が低迷し、デフレが進行する中、中国の飲食店に大倒産時代が到来した、とロイター通信が報じた。価格競争が激化しているためで、アナリストは「中国の飲食店の『平均寿命』」はわずか500日程度で、首都北京では1年にすぎず、北京の飲食店の2024年上半期の利益は前年同期より88%も減った」と指摘した。
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ロイター通信によると、北京の郊外にある荒れ果てた倉庫で、中古厨房(ちゅうぼう)機器の販売業を手掛けるアン・ダウェイさん(38)は飲食店向けの巨大な冷蔵庫と業務用コンロ、パン焼きオーブンの列を点検していた。
こうした機材一つ一つの背景に、倒産した飲食店の存在がある。アンさんは「一般人が飲食店を開くことは、ほとんど失敗が約束されたようなものだ」と話した。
新型コロナウイルス禍後のV字型の景気回復に賭けていた人たちは、中国の景気減速と消費者の外食離れを目の当たりにしている。その結果、1杯のコーヒーが9.9元(約200円)、4人前の定食が99元といった価格競争が起きている。
中国の指導部は内需拡大を今年の最優先事項としており、それをてこに米国による中国からの輸入品の関税引き上げと長引く不動産危機の影響を相殺しようとしている。しかし、2月の中国の消費者物価指数(CPI)は昨年1月以来のマイナスとなり、デフレスパイラルへの懸念を呼び起こした。
昨年、アンさんらのチームは毎月200軒の飲食店を解体し、前年と比べて3.7倍のペースとなった。中国の企業情報サイト、企査査のデータによると、24年に廃業した宅配企業は300万件弱と過去最高になった。
アンさんは「北京、上海、広州、深センのような一線都市では飲食店の毎月の閉店率が10%を超え、15%を超える時もある」と説明した。
24年には多くの飲食店が廃業。中国の飲食業界の売上高は前年比5.3%増と、伸び率が前年の20.4%から大幅に鈍化した。生き残った飲食店は、事業継続のために利益率を大幅に切り詰めなければならなかった。
価格競争が激化した理由について、アンさんは中国が新型コロナ禍の規制を解除した23年にさかのぼると解説。不動産や教育、金融、ハイテクなどの業界が従業員を大量に解雇し、外食産業への新規参入として流れ込んだという。
アンさんは競争の悪循環が最終的に消費者に跳ね返るとし、その要因として「(飲食店は)赤字を出せない状況に追い込まれると、利益を上げる方法を見つけ出すことになる。その方法は原材料の質を低下させるしかない」と語った。(編集/日向)
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