新たな通関円滑化措置を実施、もたらされる変化とは?―中国

人民網日本語版    2025年3月27日(木) 6時30分

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中国は新たな通関円滑化措置を実施した。写真は塩田港。

中国の税関総署はこのほど、国家移民局や中国民用航空局などと共同で、航空輸送の利便化をさらに図るため、「空港通関円滑化の一層の促進に関する若干の措置」を発表した。人民日報海外版が伝えた。

出入国時搭乗手続きの利便性向上――「スマート通関」でスピーディーに

18日午前7時、アモイシンガポール行きMF851便のチェックインカウンター前で、旅行会社業務に長年携わる胡進福(フー・ジンフー)氏は、荷物二つの預け入れと搭乗手続きを終え、速足で搭乗待合室へ向かった。腕時計を見ると、ピーク時にもかかわらず、国際線出発ロビーに入ってからチェックインを済ませるまで3分しかかかっていなかった。

アモイ税関所属空港税関の朱幸軍(ジュウ・シンジュン)副関長によると、「無感通関(意識することなく通関)」は「検査しない」ことではなく、むしろ「より精確な監督・管理とサービス」の実現だ。スマート税関の構築加速により、搭乗手続き時の荷物画像が税関と安全検査へ同時に送信され、異常のない荷物は再度検査することなく税関を通過できるようになった。また、技術的手段と監督管理施設のハード・ソフト両面でのアップグレードを通じて、乗り継ぎ荷物の検査効率は2倍以上に向上し、乗り継ぎ旅客の荷物輸送能力も50%以上増加した。

貨物輸送の効率向上――ショッピングの選択肢が拡大

空港を経由する輸出入貨物の通関効率が向上し、国内外の消費者にとってショッピングの選択肢が拡大した。

内陸部でも沿岸部に劣らず新鮮な海産物を楽しめる。これまでは「新鮮な海産物を食べるなら沿岸部」と考えられていたが、空港の活用により、四川省や重慶市などの内陸地域でも新鮮な海産物が食べられるようになった。8000キロ離れたフェロー諸島の深海から水揚げされたサーモンが四川省の成都市民の食卓に並ぶまでの所要時間は通常48時間以内に短縮された。

流行をキャッチし、今シーズンの新商品を速やかに供給。杭州天翔東捷運物流の蒋瑛(ジアン・イン)副総経理によると、越境ECの発展に伴い、海外の消費者の間では、アウターやインナー、Tシャツ、靴下などをネットで注文する際に、迅速性を求める声が高まっている。

蒋副総経理は「海外の消費者の衣替え需要をより良くつかむため、多くのショップはまず市場の動向を見ながら新作を航空輸送で海外に送り、人気が確認され次第、増産し、海上輸送で出荷量を増やしている」と語る。また、蒋副総経理によると、杭州蕭山空港税関はスマート監督管理を活用して、通関に要する時間を不断に短縮し、国際航空物流ネットワークの拡充など円滑化措置の実施を力強く支援し、企業の市場競争力を高めてきた。24年の同社の杭州蕭山空港からの輸出量は1万3000トンを突破し、今年1-2月の輸出量は3578トンと、前年同期比200%以上の成長を遂げた。

一層の活力――越境輸送小包の「秒単位での通関」

広東省の広州白雲空港の総合保税区(南区)には、倉庫機能とサービス機能を兼ね備える「双前置」貨物ステーションが設置された。一般的な「安全検査後に税関検査を行う」方式ではなく、航空安全検査と税関検査を一元化し、事前安全検査と輸出申告を統合することで、通関および物流の効率を高めている。

上海税関は高付加価値・少量貨物と越境ECの特性を活かし、小包の効率的な通関を実現。CTスキャナーを活用した画像解析などの技術により、越境EC小包の「秒単位での通関」を実現した。

専門家によると、中国は近年、スマート化設備・技術の総合的な応用を通じて、空港を経由する旅客と貨物の越境移動の利便性を高め続けている。「措置」の施行により、全国の税関では「無感通関、スマート監督管理、問題がなければ干渉せず、ユビキタス」という取り組みの目標に焦点を合わせ、空港通関の高水準の開放に全く新たな新たな原動力をもたらしていくだろう。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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