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16日、中国のQ&Aサイト・知乎に「2020年以降、アニメ主人公が『熱血』から離れた傾向にあるのではないか?」との話題が掲載された。写真はぼっち・ざ・ろっく!。
2025年3月16日、中国のQ&Aサイト・知乎に「2020年以降、『ぼっち・ざ・ろっく!』や『葬送のフリーレン』のようなアニメ主人公が『熱血』から離れた傾向にあるのではないか?」との話題が掲載された。
これに回答したあるユーザーは、「それは日本人が疲れてしまったからだ。アニメの生産国である日本自体が、以前のような情熱を失っている。ただし『熱血系』の作品が世界的に消えたわけではない。むしろ、日本以外の国では今も人気がある。今期の新作アニメが始まる前、ほとんどの人が『BanG Dream!Ave Mujica』が今期トップになると確信していた。しかし、実際に再生数を稼いだアニメは『俺だけレベルアップな件』の第2期だった。同作は、韓国のウェブ漫画を原作とする、典型的な熱血バトルアニメ。どれほど熱血なのかというと、なんとメインヒロインが登場しないほどである。普通、バトルアニメでも恋愛要素やヒロインとの絡みが入るものだが、この作品にはそういった要素がほとんどない。物語はひたすら戦闘シーンが続き、恋愛どころか、よくある水着回やお色気要素のあるエピソードすら存在しない」と述べた。
続けて、「『BanG Dream!Ave Mujica』が『俺だけレベルアップな件』に敗れたのは、単に脚本の問題だと考える人もいる。しかし、データをを詳しく調べると、実際にはそうではないことが分かる。『俺だけレベルアップな件』は、中国の動画共有サービス・bilibili(ビリビリ)で約3週間遅れで配信されたにもかかわらず、初週から『BanG Dream!Ave Mujica』を上回る再生数を記録していた。しかも、配信の遅延や違法視聴への流出、続編作品であることによる新規視聴者の減少など、不利な要素が多かったにもかかわらず、多くの視聴回数を獲得した。つまり、唯一の説明できることとしては、このような熱血系の作品は、視聴者層が非常に広く今でも十分な需要があるということだ」と論じた。
その上で、「では、なぜ日本では熱血系アニメが流行らなくなったのか?問題は作品そのものではなく、日本のアニメ視聴者にある。あるネットユーザーの統計によると『俺だけレベルアップな件』は、世界的には今期の総合評価で2位だが、日本のアニメコミュニティーでは評価が低い。つまり、日本の視聴者が熱血系アニメを好まなくなったことがはっきりと示されている。この傾向は『鬼滅の刃』の時期から顕著になっている。以前は『進撃の巨人』のように、男性向けの作品がアニメ市場を支配していた。しかし『鬼滅の刃』をきっかけに、アニメ市場は女性向け作品の比重が大きくなっていった。これにより、男性視聴者も女性向け作品を見るようになり、かつてのような熱血バトルアニメが主流ではなくなったのだ」と推察した。
さらに、「日本では少子化が深刻化しており、アニメの視聴者層も変化している。中国では、高校生や大学生がアニメ視聴者の中心層であるのに対し、日本ではアニメ視聴者の中心層の年齢がどんどん上がっている。その結果、アニメ主人公の設定も変化し、かつてのように高校生が主人公を務める作品は減り、35歳、男性、独身、社畜、一人暮らしといった属性の主人公が増えている。そして、彼らの多くは過労死して異世界に転生する」と述べた。
そして、「こうした視聴者層に向けた作品が、熱血展開になるはずがない。彼らが求めているのは『戦って勝利すること』ではなく『チート能力を手に入れて楽をすること』だ。恋愛すら面倒になり、ヒロイン側から積極的に好意を示してくれなければ成立しない。そして、ハーレム展開すら主人公が管理するのではなく、女性キャラクター同士が勝手に折り合いをつけるという形になっている。こうして、日本のアニメ市場では『熱血』よりも『ゆるくて楽な世界』が求められるようになったのだ」と説明した。(翻訳・編集/岩田)
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