上海から杭州までわずか15分に?次世代スーパー高速鉄道が切り拓く新時代―中国

邦人Navi    2025年3月16日(日) 15時10分

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上海と杭州の時間距離は今後わずか15分に短縮されるかもしれない。

遠からぬ未来、上海杭州の時間距離はまるで裏庭に足を運ぶがごとく、わずか15分に短縮されることになるかもしれない。20年前に掲げられた高速リニア敷設構想が形を変えて再浮上した。時速1000キロの「スーパー高速飛行列車」なる夢の技術の実現さえ視野に入れる。

高速鉄道網、2035年に7万キロへ

中国の高速鉄道の発展スピードは、もはやどの国も追いつけない水準に達している。24年末までに営業距離は4万8000キロに達しており、25年には50万人以上の都市の駅に時速250キロ以上の列車が乗り入れることになるという。各都市の住民の時間感覚は未曾有の勢いで変革を見ており、10年後の35年には高速鉄道網の総距離は7万キロに到達する見通しだ。

「滬渝蓉(上海―重慶成都)沿江高速鉄道」が24年末に着工したことも注目に値する。同路線は上海から南京、合肥武漢を経由して、重慶、成都に至る全長約2100キロに及ぶ新路線で、中国全土を8本の南北縦断路線(八縦)と8本の東西横断路線(八横)で網羅する「八縦八横」高速鉄道網の要を担う。30年の竣工を目指しており、開通後は上海から重慶までの所要時間がわずか5時間余りに短縮されるという。

世界最速の新型車両を投入

高速鉄道に投入される列車の最高速度競争でも、中国は今や世界のトップランナーだ。最近発表された「CR450」新型車両は軽量化と強度向上を成し遂げ、エネルギー効率の改善を実現した。高い走行性能と安定性は従来の車両と一線を画しており、運行効率を大幅に引き上げることが期待されている。

北京国家鉄道試験センターは24年末、試験走行で時速450キロを達成したと発表した。商業投入された場合は時速400キロでの運行が予定されており、中国の高速鉄道テクノロジーがさらに一段上のステージに進化したことを内外に示すことになる。

上海―杭州が将来15分に短縮?

実は「CR450」新型車両の上を行くプロジェクトもひそかに動き出している。上海と杭州を結ぶ「スーパー高速鉄道」の構想だ。「杭州市国土空間総体計画(2021-2035年)」の公開草案では「上海方面の超高速鉄道建設空間を事前にコントロールする」と言及されており、両都市間(約170キロ)の所要時間が現行の約45分から将来的にわずか15~20分に短縮される可能性が浮上してきた。

ざっと東京から静岡までに相当する距離の移動時間を一気に短縮するために投入が検討されていると言われるのが中国国産の磁気浮上(マグレブ)列車だ。時速600キロでの運行を想定している。しかし、話はこれだけでは終わらない。超音速に近い時速1000キロで走行するスーパー高速列車の実現も期待できそうだ。

夢から現実へ、超高速鉄道への道

時速600キロの高速リニアにせよ、真空チューブ内を走行させる時速1000キロの「スーパー高速飛行列車」にせよ、いずれも技術開発はまだ初期段階にあり、技術的課題の克服に向けた挑戦は始まったばかりだ。しかし、中国における高速鉄道網のこれまでの発展プロセスを振り返ると、かつて夢として描かれた構想が単なる夢で終わることはないという実感が強く湧いてくる。

上海と杭州を高速リニアで結ぶ構想が話題になった20年前、中国にはまだ高速鉄道の路線は1本も開通していなかった。また、当時の高速リニアの敷設構想もドイツのトランスラピッド技術を基にしたものであり、今のように中国国産技術を高らかにアピールする時代が来るとは、誰も予想していなかったのではないだろうか。目覚ましい進化を続ける中国の高速鉄道の動向に世界が驚嘆のまなざしを向けている。(提供/邦人Navi)

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