このままだと数年以内に崩壊?韓国ドラマ産業に警告=韓国ネットも危機感「今、何とかしないと」

Record Korea    2025年3月9日(日) 21時0分

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5日、韓国メディア・韓国経済は「K-コンテンツは韓国を代表する産業として定着し、ここ数年グローバル市場を席けんしてきたが、最近はあちらこちらで危機論がささやかれている」と伝えた。資料写真。

2025年3月5日、韓国メディア・韓国経済は「K-コンテンツは韓国を代表する産業として定着し、ここ数年グローバル市場を席けんしてきたが、最近はあちらこちらで危機論がささやかれている」と伝えた。

急速に変化する制作環境、ネット動画配信サービス企業(OTT)の攻撃的な投資などにより、韓国のコンテンツ制作環境は過去10年間で大きく変わった。世界的コンテンツが相次ぎ生まれたが、急騰した制作費にあえぐ制作者が増えている。「K-ドラマへの投資を妨げてきた中国の限韓令が解除されたら、世界最高水準の人的資源が根こそぎ中国に行ってしまうのでは」という懸念の声も上がっているという。

16年のドラマ「太陽の末裔」の総制作費は130億ウォン(約13億円)で、当時「制作費100億ウォン時代の幕開け」と評された。しかし、昨年のヒット作「ソンジェ背負って走れ」は総制作費200億ウォン、最近放送された「星がウワサするから」は500億ウォン、Netflixで配信中の「おつかれさま」は600億ウォンに上る。Netflix史上最高の視聴者数を記録した「イカゲーム」シーズン2、3の制作費は総額1000億ウォンになると言われる。韓国の制作費規模はアジアで類を見ない水準となった。グローバルOTTの攻撃的な投資のおかげで韓国コンテンツ事業が黄金期を迎えたと評価されているが、そのせいで俳優の出演料が高騰しすぎたとも指摘される。

一方で、OTTだけの責任ではなく、より問題なのは制作費高騰をあおる韓国内の各種規制だとする声も現場から上がっている。

ある制作会社の関係者は、19年7月から撮影現場に導入された「週52時間勤務制度」が制作費の負担を増やしていると話す。この制度のおかげで徹夜の撮影などはなくなったが、制作費は従来の1.5~1.8倍にはなったという。一日の撮影時間が決まっているため必然的に撮影期間が長くなり、自ずと費用もかさむ。さらに、人気俳優の出演料を確保するためにスタッフの人件費が少しずつ削られている現状もあるという。

記事は「世界最高の制作ノウハウを身に着けたスタッフが生活苦から現場を去ることになれば、K-ドラマ産業の競争力が悪化する可能性がある」と指摘する。関係者は「グローバル資本にばかり頼っている現在の事業構造はいつ崩れるか分からない」と懸念を示しているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「一部の俳優のチケットパワーは重要だが、スタッフのケアが行き届かなければ映画もドラマも作れない。人気俳優のギャラを1割削るだけでも、かなりのスタッフに分配できるのでは」「もうずっと同じ芸能人ばかり見させられてうんざりしてる。もっと新人俳優の起用を試してみるべきだ」「一部の俳優のギャラばかり上げて制作陣の労働対価を削っているようでは、いつまでもつだろうか。52時間勤務制度のせいだけか?全体的に改革が必要なのでは」「今、何とかしないと、もっと大きな資金力のあるところへ流れていくのは当然だろうね」「主役のギャラを半分にすればいい」「それでも多いよ。10分の1でいいだろ」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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