中国メディアのIT之家は16日、英国のブランド価値評価機関ブランド・ファイナンスが発表した2025年版の「世界で最も価値のある自動車ブランド100」について取り上げた。

ブランド・ファイナンスの報告書「自動車産業2025」によると、トヨタのブランド価値は23％上昇して647億ドル（約9兆7697億ドル）となり、メルセデス・ベンツとテスラを追い越して世界で最も価値のある自動車ブランドの座を奪還した。多くのブランドが予想よりも遅い電気自動車（EV）への移行に苦戦する中、トヨタのハイブリッド車への注力が消費者の共感を呼んだ。原材料費の上昇にもかかわらずそのリーダーシップを強化し、人工知能（AI）主導のサプライチェーン管理と強力な製品構成が持続的な成長に貢献した。

テスラのブランド価値は26％下落して430億ドル（約6兆4930億円）となり、ランキング3位に後退した。この下落は、収益予想の未達、EV部門での競争激化、主要市場（特に中国）での値下げによるもの。

メルセデス・ベンツのブランド価値も下落し、11％減の530億ドル（約8兆30億円）となった。中国市場の減速が全体的な財務実績に影響を及ぼしたため、24年の収益目標を達成できず、利益率の予想を2度修正した。

フェラーリは最も急速にブランド価値が成長し、36％増の144億ドル（約2兆1744億円）に達した。独占性、高利益率のモデル、強い世界的需要を維持するという同ブランドの戦略がその成功をけん引した。

中国勢で最上位は比亜迪（BYD）の12位。26位の吉利汽車（Geely）、34位の理想汽車（Li Auto）など計24ブランドがトップ100入りした。（翻訳・編集/柳川）