「日本は良い」と言った父親を娘が猛烈に叱る動画が中国のSNS上で話題になっている。

中国のSNS・微博（ウェイボー）に11日に転載された動画には、家族で食事をしている中、中学生くらいの娘が父親に向かって「あなたは中国人なの？日本人なの？」と尋ね、父親が「どう思うんだ？」と問い返すと、「私が聞いてるのよ」と問い詰める様子が映っている。

父親が「私がそれ（日本）がいいと言ったら日本人ということになるのかい？」と応じると、「中国人であれば、いついかなる時も日本人が中国に対して行った天をも踏みにじるような罪を胸に刻むべきよ。日本が良いなんて言うべきじゃないわ。日本人は…」と、とうとうと批判を展開。父親が「じゃあ終わりだな。うちの車は日本車だ」と言うと、娘は「壊せ。車を変えなさい」と強い口調で言い放った。

娘がさらに「車はいいわ。毎回地下鉄に乗れば。地下鉄は便利よ。日本人の車なら壊せばいい。あなたたちはなぜ買う時に国産車にしなかったのよ。なぜロシアの車じゃなかったの？なぜ紅旗（中国の自動車メーカー）を買わなかったの？」と問い詰めると、父親は「あなたの（母方の）おばあさんと大叔父さんの意見だよ」と回答。娘が固まる中、同席者から「もう彼が作る麺は食べない（？）」と心境を代弁したような言葉が出ると、周囲から笑いがこぼれた。

娘は「確かに、彼が作った麺は食べない。彼が過ちを認めない限りは……」としたものの、「もういいわ。食べるわ。食は食、車は車。食べるものは食べないといけない。自分を粗末にしてはいけないわ。自分の命が永遠に一番だもの」と口ぶりを変えた。

そこに父親が、「スマホを壊していいぞ。君のスマホの中には日本人の物（日本製の部品）が入っているから」と言うと、娘は自分のスマホは中国メーカーのものだと反論し、同席者から「チップはアメリカのものよ」と声が上がると、「じゃあ、チップを交換すればいいわ」と語った。

この動画は大きな反響を呼んでおり、ネットユーザーからは「過去を忘れてはならない。娘は正しい」「この子は価値観がしっかりしている」「中国の若者に希望を見た」「親父は娘に遠く及ばないな」「父親は精日（精神日本人）だが、それに染まらぬ娘は素晴らしい」「日本を憎むのは正しい。この恨みを晴らさねば人ではない」「この少女に“いいね”を。全ての中国人が胸に刻むべきことだ。倭寇が滅びなければ、中華に安寧はない」「日本は中国の敵。日本に旅行に行く者たちは裏切り者だ」といった声が殺到した。

一方で、「憤青（怒れる若者。「ネット右翼」のような意味）かよ」「子どもに恨みばかりが植え付けられている（怒）」「教育の大切さよ」「お嬢ちゃん。君が乗る地下鉄にもおそらく日本の技術が使われているし、紅旗の車もそうだよ」「（反日教育が）成功しているな（笑）」「ヘイト教育が次世代をダメにしている（泣）」「自分も小さい頃はこうだった。でも成長してから知った。それぞれにそれぞれの良さがあることを」といったコメントも寄せられている。（翻訳・編集/北田）