20億年前の月には弱い磁場が存在、「嫦娥5号」の持ち帰りサンプルで判明

CRI online    2025年1月4日(土) 21時0分

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中国の科学者チームはこのほど、中国の月探査機の「嫦娥5号」が持ち帰った玄武岩のサンプルの研究を通じて、20億年前の月に弱い磁場が存在していたことを確認しました。

中国の科学者チームはこのほど、中国の月探査機の「嫦娥5号」が持ち帰った玄武岩のサンプルの研究を通じて、20億年前の月に弱い磁場が存在していたことを確認しました。

「嫦娥5号」、月の嵐の大洋で人類初の月の中緯度における玄武岩サンプルを採取しました。中国の研究者が9個のミリ級玄武岩の細片の磁気分析を行ったところ、月には今から20億年前に弱いダイナモ過程(内部で液体金属が流動することで磁場を生み出すメカニズム)が存在し、2~4マイクロテスラ程度の磁場が発生していたことが分かりました。このことは、20億年前には月の深部で一定の熱対流や熱伝導が維持されており、かつその駆動エネルギーは内核の結晶化やチタン鉄鉱の堆積沈降などに由来する可能性があることを示しています。活力のある月の深部が、月の若い火山活動に一定の熱を提供していた可能性もあります。関連する研究成果はこのほど、米科学誌の「サイエンス・アドバンシズ」に表紙記事として掲載されました。


地球には天然の「盾」となる磁場があります。この磁場は巨大な傘のように地球をしっかりと包み、宇宙線の侵入を有効に防ぎ、地球上の生命が繁栄するのに適した環境を作り出していることが分かっています。一方、かつては地球と似た磁場を発生させるダイナモ過程が存在した月の磁場の進化過程は科学者の注目を集めてきました。(提供/CRI

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