中国人の日本への印象が大幅に悪化したことについての日本側の分析が、中国のSNS上で反響を呼んでいる。

日本の言論NPOと中国国際伝播集団が共同で行った世論調査では、日本人の中国への印象がわずかに改善（「良くない」が3．2ポイント減の89％）する一方で、中国人の日本への印象は「良くない」が87．7％と、昨年の調査から24．8ポイント上昇した。「相手国との関係は重要」とした人も、日本では微増だったが、中国では33．8ポイント減の26．3％だった。

日本への印象を「良くない」とした理由については、尖閣諸島や台湾問題についての日本の対応が挙げられ、「両国発展を妨げる要因」には福島第一原発の処理水海洋放出が最も多く挙げられたという。

中国のSNS・微博（ウェイボー）で240万超のフォロワーを持つあるアカウントは、この結果について調査団体の代表が「日本への渡航経験のない人がSNSで過激な書き込みなどに触れた影響」「日本に渡航できる経済力がある人とそうではない人との意識の差が鮮明になった」と分析していることを紹介した。

この分析に対し、中国のネットユーザーからは「日本人は調査結果に不満だからって『中国の富裕層は自分たちに不満はない』という結論にしている」「日本人って、自らを省みるってことをしないの？」「日本人は中国にめっちゃ好印象を抱いてるのか？お互いさまだろ」「中国の富裕層が好きなのは欧米。金がない人こそ日本が好き。（日本は）安いからな」「金を持っていようがいまいが、（中国人は）日本人が嫌いというのは事実」「中国人が日本を嫌うのは中国人が反省しなければならず、日本人が中国を嫌うのも中国人が反省しなければならない？」など、不満の声が殺到した。

一方で、「日本に行ったことがある人VS行ったことがなくてしょっちゅうSNS見てる人」「私の周囲では確かに、日本に行ったことがある人はだいたいが日本好き。日本をののしってるのは酒場にいる爺さんたち」「中国国内のマーケティングアカウント（トラフィックを稼ぐことを目的としたアカウント）は実際よく恨みをあおっている。ただ、日本の小メディアもそれは同じ。互いに印象が悪いのはその影響が大きいと思う」といった意見も。

ただ、全体で最も多くの共感を集めていたのは「実は、中国人の中国人に対する印象も大幅に悪化しているんだよな」とのコメントだった。（翻訳・編集/北田）