日本の半導体50年、中国はいかにしてコピーしたのか―中国メディア

Record China    2024年11月23日(土) 6時0分

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21日、騰訊科技は一時期世界をリードしながら米国にたたかれて衰退した日本の半導体産業から中国が学んだことを紹介する記事を掲載した。

2024年11月21日、中国メディアの騰訊科技は、一時期世界をリードしながら米国にたたかれて衰退した日本の半導体産業から中国が学んだことを紹介する記事を掲載した。

記事は、米国から技術を取り入れた日本の半導体業界が1980年代に世界トップに君臨するも、自国産業の衰退を危惧した米国から制裁を受け、さらには中国、韓国、台湾などの新興勢力の追い上げに遭って衰退していった経緯について紹介した上で、日本がたどってきた経緯には中国の半導体産業が教訓とすべき五つの価値があったとした。

一つ目は「米国の半導体産業が決して勝てない相手ではない」ということだとし、産官学の協同体制や外部のものを取り入れて消化しイノベーションを起こす姿勢、長期計画を立てて実直・勤勉に取り組む民族的特性、制裁さえ受けなければ世界を制することのできる高い応用能力、国内産業の強さといった点で日中両国は共通点を持っており、中国にも米国を倒す素質が十分に備わっているとの認識を示した。

二つ目は「パワーを集中させて大事に臨むこと」。1960年代にNECが米国から半導体に関する重要な二つの特許技術を獲得すると、日本政府がこれを全社会に共有するよう支持し、NECを急速に発展させると同時に半導体産業全体の強化を実現したと紹介し、「国運産業」と呼ばれる半導体産業では政府が強いリーダーシップを取り、有力な企業などのリソースを集中させることが必要だと論じた。

三つ目は「十分な市場化」とし、市場に依存して民間企業による応用が主導した日本の半導体産業の成長モデルは現在でも通用すると指摘。また、それまで米国に依存していた設備の国産化を積極的に推進した上で海外進出を進めた経営モデルも特筆すべき点として、現在の中国は当時日本が米国を追い抜いたプロセスの25〜35%程度までこなした状態だとの見方を示した。

四つ目は「政策による支援」。その事例としてソニーに対する日本政府の支援を挙げ、町工場だったソニーが米国のトランジスタ技術取得を進める際に、日本政府に対し1年前後に及ぶ説得を続け、当時厳しく制限されていた外貨使用枠の獲得に成功し、1955年に日本初のトランジスタラジオ発売を実現したことを紹介した。

五つ目は「日本と中国による産業の協力と相互補完」。日本の半導体産業は衰退し、今や市場シェアが10%に届かない一方、設備や材料分野ではなおも強い実力を持ち、何よりかつて世界を制した経験を持っていること、中国はまだまだシェアが低いものの膨大な資金を持ち、大量の半導体エンジニアを擁するほか、協力な産業チェーンを備えていることを挙げ、両者が技術や産業の交流を深めれば互いに世界の半導体産業における地位を高め合うことができるとの認識を示した。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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