海洋テクノロジーの革新的活力を示す世界航海設備大会―中国メディア

人民網日本語版    2024年11月19日(火) 20時30分

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水中ロボットや極地科学観測船などの強力な海洋テクノロジー製品が一斉にお披露目された。

水中ロボットや極地科学観測船などの強力な海洋テクノロジー製品が一斉にお披露目された。2024世界航海設備大会が11月15~18日に福建省福州市で開催。同期開催の2024第2回中国海洋設備博覧会では、7000点以上の海洋テクノロジー設備およびイノベーション成果が来場者をディープブルーの世界へ誘い、中国の海洋テクノロジー分野の新たな原動力と新たな活力を示した。新華社が伝えた。

テクノロジーが海洋設備にエンパワーメント

水深数十メートルで、貝と海藻がこびりついた船を洗うにはどうするべきか。今博覧会のデジタル・スマートテクノロジー設備展示エリアで、その答えが見つかった。

天津瀚海藍帆海洋科技の職員によると、段ボールサイズの水中ロボットだけでよく、柔軟に浮遊・潜水し、海洋生物が付着したエリアに到達し船体の高圧洗浄を開始する。水中ロボットはさらにスマート巡航測位やビッグデータ分析などの機能を持つ。研究開発者はアルゴリズムの構築により、ロボットの動きをリアルタイムで矯正するとともに、最適の洗浄ルートを設定することができる。

水中ロボットは水中救援、水中発掘調査、水中測量などの分野でも応用の高い将来性を持つ。大学・科学研究成果展示エリアには、海洋魚に似た複数種類の自立型無人潜水艇があった。多くの来場者が、福建理工大学が研究開発した「アメリカンロブスター」型民間用潜水ロボットの前で足を止めた。

この潜水艇はロブスターの身体構造を模倣している。前部の左右のロボットアームにハサミがあり、尾部には多段階柔軟性推進装置が搭載されており、水中の科学研究、文化財保護、安全・救援などの面で重要な役割を発揮できる。

海を泳ぎ、空を飛ぶ。上海交通大学の展示ブースで、テクノロジー満載な海空クロスオーバー無人航空機が展示された。上海交通大学の科学研究者の呂晨昕(リュー・チェンシン)氏は、「飛行と潜水を一体化し、積載能力は7kgで、水中100mの潜航任務を遂行でき、海洋探査、海洋工学、海洋資源開発などの分野で活躍できる」と述べた。

ブルーな発展を支えるグリーンな原動力

「不沈船」はどのように実現されるのだろうか。博覧会では、灰色の新エネルギーポリエチレン船が注目の製品となった。

汎海海工の潘岩(パン・イエン)会長は、「同船が使用する新材料の強度は鋼と同等だが、その強靭性は鋼の12倍だ。衝突時に破壊されず優れた強靭性を示し、ゴムボールのように跳ね返る。さらに独特な船体構造により『不沈船』の特性をさらに保証。同船は研究開発者の環境保護への深い理解も示している。新材料を使用しているため、ペンキで船体を塗装する必要がなく、生産プロセスにおいて固形廃棄物、廃水、排ガスのゼロエミッションを実現し、環境汚染を効果的に減らした」と説明した。

展示エリアでは、目移りするほど多種多様な新エネルギー船が並べられた。長航集団は完全電動クルーズ船「長江三峡1号」の巨大模型を展示した。同社の現場責任者は、「このクルーズ船は全長100mで、高さは4階建てのビルに相当、6時間でフル充電でき、1回の充電で100km航行でき、毎年の石油燃料消費量を530トン、有害ガス排出量を1600トン以上減らす」と述べた。

「輸送+起重」一体化深海洋上風力発電施工船「烏東徳号」、耐台風浮体式洋上風力発電機「三峡引領号」……。ますます多くなる新設備・新技術が海洋産業の発展にグリーンな原動力を提供している。

招商局集団の石黛(シー・ダイ)取締役社長は、「グリーン化とデジタル化の波が世界を席巻し、航海設備産業を深く再構築し、海上交通体制を再構築している。航海設備、海上交通、さらには世界の海運は一つの有機的な全体で、グリーン化とデジタル化が日増しに融合発展の傾向を見せている」と述べた。

より深くより遠くブルーオーシャンへ

科学観測船「科学」号と法執行船「中国海監8001」が14日午前、馬尾船政文化城船政埠頭にゆっくり停泊し、来場者に深海における国の代表的な設備による視覚の祭典をもたらした。

「科学」号の陳修峰(チェン・シウフォン)船長は、「科学号の総トン数は4711トンで、7大船舶搭載型科学探査・実験システムを集積する独自の知的財産権を持つ中国初の新世代海洋科学総合観測船だ」と述べた。

深海への進出は海洋産業のトランスフォーメーション・高度化の重要方向だ。

連江深海養殖館の展示ホールに入ると、「閩投1号」「振鮑1号」などの深海養殖プラットフォームが来場者の好奇心をそそった。「海の鋼鉄の城」で養殖をするのはなぜか。

「振鮑1号」プラットフォームの責任者、呉永寿(ウー・ヨンショウ)氏は「アワビを深海で養殖すると、深海の海水の交換量が多く、水温が安定し、水質がより優れている。このような環境でアワビの生存率が上がり、生産量も2割増える。この養殖方法はさらに人件費を削減し、人の数を60%減らせる。プラットフォームに設置されている水質モニタリングシステムはアワビの『スマートホームサービス』のようなものだ。養殖業者は海水のpH値、電導率、溶存酸素などのデータをモニタリングし、『スマホによる養殖』を実現できる」と説明した。

「深海は幅広い空間と豊富な資源を持つ」。来場者は、中国の航海設備は先端化、スマート化、グリーン化に向けて推進を加速中で、世界の産業チェーン・サプライチェーンの協力に深く参加し、「ブルー生産力」が着実に向上しているとの見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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