生徒が抗議「学校にはドローンショーのカネあっても寮修繕のカネないのか?」―中国メディア

Record China    2024年11月17日(日) 18時0分

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中国では、雲南省内の学校の男子生徒がイベントの開幕式で、「学校にはドローンショーを依頼するカネがあるのに、生徒の寮を修理するカネはないのか」などと抗議する様子を撮影した動画が評判になった(写真)。

中国では、雲南省の富寧県第一中学で男子生徒がイベントの開幕式で、「学校にはドローンショーを依頼するカネがあるのに、生徒の寮を修理するカネはないのか」などと抗議する様子を撮影した動画が評判になった。中国メディアの極目新聞などが報じた。

動画が投稿されたのは15日。雲南省文山チワン族ミャオ族自治州富寧県にある富寧県第一中学が開催した文化スポーツ芸術祭の開幕式で、男子生徒が壇上に登ってマイクを取り、「学校にはドローンショーを依頼するカネがあるのに、安娜草堂を修理するカネがあるのに、生徒の寮を修理するカネはないのか」などと、学校の資金の使い方を批判した。

生徒は、「(学校は)勝手に私たちのものを取り上げた」「私たちの寮がどうなっているか見にきてください。10人が一つの部屋に住んでいるのです」などと抗議した。職員と見られる白衣の男性が壇上に登ってマイクを奪おうとしたが、生徒は壇から飛び降りて抗議を続けた。するとマイクのスイッチが切られた。さらに、男性3人が生徒を現場から連れ去った。

中国の中学には、日本の中学校に相当する初級中学(初中)と高校に当たる高級中学(高中)に分類される。初中と高中の課程を併設している学校も珍しくない。富寧県第一中学も両課程を併設しているので、抗議した生徒が日本の中学生に相当するのか高校生に相当するのかは不明。学校側は安娜草堂を「読書用の施設」として説明したが、ネットには「古建築を整備して、学校に高官が訪れた際に接待用の施設として使われている」との書き込みがある。

動画が投稿された15日にはメディアが、地元政府の富寧県教育スポーツ局に問い合わせをしたところ、「我々は関連事項について調査チームを派遣した。現在は調査中で、(判明したことは)公式サイトで発表する」と説明した。「職員は更に、同校の寮のベッド数は在校生の数をはるかに上回っていることが分かったと言った」と説明したという。

その後、富寧県教育スポーツ局は以下の発表をした。以下はその内容だ。

ドローンショーについて 学校側は生徒の科学実験への興味を引き出すための公益活動として、広州中鳴数碼科技と雲南海盛科技に依頼してドローン実演を披露した。

安娜草堂について 生徒の読書室であり、補助金48万元(約102万円)を投じて整備した。2024年10月には作業が終了して使用を開始した。生徒のために読書席200を追加した。学校寮の修繕経費は流用していない。

生徒寮について 学校は23年以降、67万元(約143万円)余りを次々に投入して寮の改善を行ってきた。寮はいずれも10人部屋で、正常な居住条件を備えている。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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