Record China 2024年10月26日(土) 10時40分
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四川省の共産党当局が中国SF界の大物で「科幻世界」雑誌社副編集長の姚海軍氏を規律違反で調査していると伝えられた。
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2024年10月25日、台湾メディアの風伝媒やシンガポールメディアの聯合早報は、四川省の共産党当局が中国SF界の大物で「科幻世界」雑誌社副編集長の姚海軍(ヤオ・ハイジュン)氏を規律違反で調査していると伝えた。汚職に関与した疑いがあるという。
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記事によると、四川省の共産党規律検査委員会と監察委員会は23日、姚氏を重大な規律、法律違反で調査していると発表した。姚氏のSNS・微博(ウェイボー)アカウントは9月10日ごろから更新されておらず、9月28日に開催された第35回中国SFギャラクシー賞授賞式や10月18~19日の「天問華語SF文学コンテスト」関連の行事にも出席していなかった。そのため、業界内では1カ月前から姚氏の消息不明が伝わっていたという。
現在58歳の姚氏は黒竜江省出身で、自ら出資を募って「中国SFギャラクシー賞」やオリジナルのSF小説作品の出版を企画するなどSFマニアとしても有名だった。1998年から四川省の「科幻世界」雑誌社に勤務し、2005年に同誌副編集長に昇進後の翌年、後に世界的ベストセラーとなる劉慈欣(リウ・ツーシン)氏のSF小説「三体」の連載開始を決定した。「三体」3部作は19の言語に翻訳され、2900万部を売り上げたほか、2015年にはヒューゴー賞長編部門を受賞し、中国と米国の動画配信サービスで実写ドラマ作品が制作された。同作がブームの火付け役となった中国のSF関連産業は、23年の営業収入が1132億9000万元(約2兆3000億円)を記録したという。
この報道について、ネットユーザーからは「SF界の古い友人が…ショックだ」「20年前からどの雑誌でも彼を見かけた」「驚くべきことだ」などのコメントが寄せられている。また、一部の中国メディアはウェイボー公式アカウントなどを通じて、「業界内でも発言力が大きい姚氏はどのような役割を演じていたのか?分不相応な利益をかすめ取ろうとしたのか?」と疑問点を指摘しているという。(翻訳・編集/原邦之)
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