中国十数省で人工内耳手術が保険対象に、最高で954万円相当が無料

CRI online    2024年10月16日(水) 17時20分

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中国で十数省・直轄市が相次いで人工内耳の埋め込み手術を医療保険の対象内に入れたことで、最大で45万元(約954万円)分が保険の適用対象になりました。

中国には約2780万人もの聴覚障害者がいます。有効な治療法としては人工内耳の埋め込み手術がありますが、10万元(約210万円)単位の費用という壁があり、多くの患者は二の足を踏むしかありませんでした。

しかし近年になり、中国東部の上海市や江蘇省、浙江省などの十数省・直轄市が相次いで、人工内耳の埋め込み手術を医療保険の対象内に入れたことで、最大で45万元(約954万円)分が保険の適用対象になりました。中国南東部の江西省では2023年9月に人工内耳が医療保険の適用対象になり、それ以来、170人余りが治療を受けました。

紹介によれば、人工内耳の埋め込みを通じて、聴覚の全くない障害者も聴覚の一部を回復でき、言葉の訓練を受ければ正常な意思疎通が可能になります。3歳以下の児童は聴覚中枢の発育の最盛期であるため、乳幼児の段階で聴覚障害が診断された場合には、できるだけ早く人工内耳を埋め込むことが適切です。このため、人工内耳の埋め込み手術の主たる対象は子供です。現在では医療保険が適用されたために、一部の成人の聴覚障害者が手術を受ける条件も整いました。

中国では人工内耳の利用比率は依然として低く、埋め込み手術を受ける人は年間5万人にとどまっています。治療費用が高いために、一部の地域では医療保険が適用されても、患者の自己負担分が高額です。国家医療保険局は次の段階として、医療保険と患者の負担を低減するために、人工内耳など高額な医療消耗品を集中調達の範囲内に含める方針を示しました。

2018年から実施されている医薬品の国家集中調達により、大量購入で価格を引き下げる「量による値引き」の方式で、調達する薬品の価格は平均で50%以上下がりました。

人工内耳に医療保険を適用する際の大きな問題は高額であることです。共同購入を通じて大幅な価格引き下げが可能になれば、中国各地で人工内耳を医療保険の対象にする地域が増える見込みです。聴覚障害者は価格の大幅引き下げと医療保険適用の恩恵を受けることができます。特に聴覚中枢発育の鍵となる時期の3歳以下の児童であれば、早期の治療を受けて聴覚と発声の訓練を受けることで、よりよい効果を得られると期待されます。(提供/CRI

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