中国の空き家は9000万戸、住宅過剰問題が深刻―米メディア

Record China    2024年10月5日(土) 8時0分

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3日、香港メディア・香港01は、深刻な不動産問題を抱えている中国で、住人のいない空き家が9000万戸に達していると米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたことを伝えた。写真は湖北省武漢市。

2024年10月3日、香港メディア・香港01は、深刻な不動産問題を抱えている中国で、住人のいない空き家が9000万戸に達していると米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたことを伝えた。

記事は、ウォール・ストリート・ジャーナルが2日に報じた内容を紹介。中国政府が2021年に不動産バブル対策としてデベロッパーへの融資を引き締めて以降、過度の住宅建設による供給過剰が発生したと紹介。政府は空き家に関する統計を出していないものの、経済学者による分析データからは、現在の空き家が9000万戸以上に達し、このうち3100万戸が未販売、5000〜6000万戸が投機目的の購入により空き家状態、約2000万戸が売却済みながら完成していない状態であることが明らかになったと伝えた。

また、中国では今後30年で人口が約2億人減少することが見込まれているほか、地方の小都市の景気回復が思わしくない状態であるとし、膨大な空き家問題を解決するのは相当に困難だと指摘。経済学が専門であるロゴフ・ハーバード大学教授が「小都市の空き家数は中国全体の60%以上を占めるが、土地や建物の販売が経済成長を促すことから、人口が減るにもかかわらず多くの地方政府がデベロッパーによる家屋建築を奨励している」と述べたことを紹介している。

さらに、今年5月に中国人民日報が不動産取得のための低金利融資資金として3000億元(約6兆2000億円)を確保したものの、6月末現在で各銀行による資金の使用額は4%にとどまっていると紹介。経済学者からは「たとえ低金利の融資が受けられても、家賃が安く利益が得られないため、企業も空き家の不動産を積極的に購入しない」との見方が出ているとした。

記事は、中国政府が現在低金利融資や頭金比率の引き下げなど、不動産市場の救済を目的とした措置を改めて強化していると紹介する一方で、米ピーターソン国際経済研究所の研究院が「実際、住宅供給過剰の問題はおそらく解決できない。問題の根本は人口減少にある。ゴーストタウンは今後も後を絶たないだろう」と予測したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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