台湾メディアのTVBS新聞網は9月30日、中国の国慶節（建国記念日）連休の海外旅行先として日本が一番人気だと伝えた。

記事は、今年の国慶節連休（最大で11連休）には延べ19億人以上が大移動すると予想されており、コロナ禍前の2019年より2割近く増加する見通しだと説明。「福島第一原発の処理水放出から中国では仇日感情（日本を恨む感情）が高まっているが、中国最大の旅行プラットフォーム・携程集団（トリップドットコムグループ）のデータでは、同期間の海外旅行で依然として日本が最も人気になっている」と伝えた。

記事によると、同期間の航空券の予約数は昨年の2倍に達していており、中国移民管理局のデータでは、同期間中の1日の出入国者数（香港を含む）は前年比で18．5％増の約175万人になると試算されている。海外旅行では日本が一番人気で、北京発羽田行きの便は9月30日から10月2日までほぼ完売しており、航空会社のカウンターが旅行客であふれる光景が見られたとのこと。

先日には、広東省深セン市で日本人の男子児童が殺害される事件が起き、中国大使館から日本を訪れる観光客らに注意が呼び掛けられているが、現地の旅行会社によると、事件前に旅行の計画を立てている人が多く、国慶節連休の客足にはほとんど影響はないという。（翻訳・編集/北田）