2024年9月20日、環球時報は、中国で離婚率の上昇に伴って、結婚写真を廃棄する新しいサービスが繁盛していると米メディアが報じたことを伝えた。

記事は、米紙ワシントン・ポストの18日付文章を引用。22年に北京市の企業を退職後、河北省廊坊市の工場倉庫で個人情報を含む文書などを廃棄する会社を経営していた劉さんが、今年初めに結婚写真を廃棄するという「ブルーオーシャン市場」を発掘したと紹介した。

そして、今年1～6月に中国で受理された離婚件数は127万4000組に上り、劉さんの業務は今後も莫大（ばくだい）な潜在的な顧客が望めるとした。また、単に廃棄する結婚写真の数量が多いこと、結婚写真がプライバシー的要素を含んでいること、写真の焼却に抵抗を覚える中国人が多いことに加え、社会の裕福化によってさまざまな装飾が施された結婚写真が登場し、規定によって家庭ごみとして捨てられなくなっていることも結婚写真廃棄産業の繁盛を支える結果になっていると紹介。中には1．5メートルの高さの結婚写真まであるとした。

その上で、劉さんがSNS上で豪華な装飾を施した結婚写真やチョコレート、ガラス、木材、金属などの材料を用いたフレームを跡形もなく破壊する方法を紹介する動画を公開したところ100万回以上再生され、問い合わせが急増したと紹介。現在、劉さんが扱う廃棄品の90％が写真で、そのうち80％以上が結婚写真だと伝えた。

また、依頼を受けて送られてきた結婚写真の処理方法について、劉さんがまず内容を確認して料金を決定した後、プライバシー保護の観点から写真の顔など身体的特徴がある部分にスプレーを吹き付けてから破砕すると紹介。廃棄過程を撮影して依頼者に送付するとともに、廃棄物は発電所に送って燃料にしてもらうとした。

記事は、実際に依頼した広東省仏山市の女性が結婚写真の廃棄について「過去との決別。お金を払って専門の人に処理を依頼することが、最も尊厳があり、相手を尊重した解決方法だと思った」と語ったことを伝えるとともに、劉さんの顧客の80％が女性だと紹介した。（編集・翻訳/川尻）