中国の「専業子ども」と日本の「家事手伝い」の共通点―華字メディア

Record China    2024年8月31日(土) 20時10分

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26日、日本華僑報網は中国でも日本同様、定職に就かず実家で暮らす若者が増えていることを紹介する文章を掲載した。写真は東京。

2024年8月26日、日本華僑報網は中国でも日本同様、定職に就かず実家で暮らす若者が増えていることを紹介する文章を掲載した。

文章は、近ごろ中国のネット上で家の中で年長者の手伝いや世話をすることを「仕事」とし、その退職金や年金から「収入」を得て暮らしている若者を指す「全職児女(専業子ども)」という言葉が流行しており、その是非を巡る議論が繰り広げられていると紹介した。

また、「専業子ども」は日本では「家事手伝い」あるいは「花嫁修業」という言葉でかなり前より存在しており、かつての若い女性中心から若い男性、さらには中高年者にも広がっているとし、特に2000年前後の就職氷河期に学校を卒業した世代の多くは「家事手伝い」を長期間経験してきたと伝えた。

そして、中国の「専業子ども」と日本の「家事手伝い」は言わば社会の荒波に飲まれる前の緩衝地帯にいる人たちということで共通しているほか、「両国とも親の世代ほど裕福ではない」という共通の社会現象も反映していると指摘。賃金の上昇よりも生活コストの上昇がはるかに大きく、若者が自ら生計を立てるまでに時間がかかるようになったこと、経済水準や教育水準の向上に伴って、社会に出て結婚し、子育てを始める時期が遅くなったことも背景に挙げた。

さらに、「専業子ども」は社会からの逃避で、親や祖父母のスネをかじって楽に生きていると考えられる傾向にあるとしつつ、「悠々自適な生活は表面的なもの過ぎず、彼らは不安や焦りを募らせながら生活している」とも指摘。ネット上では自らの「専業子ども」体験を共有しようとする人が多く見られ、書き込みは「自分の価値の低さを感じる」「特に親戚と顔を合わせるのが嫌。親もしばしば不機嫌になる」など、不安や戸惑いなどの気持ちを吐露することが主なテーマになっているとし、「彼らは自分が社会の本流の発展コースから脱落したように感じている。多くの人はやむなく『専業子ども』の道を選択したのだ」と評した。

文章は最後に、関係当局があらゆる雇用促進政策をフル活用し、雇用ルートの拡大に努め、若者がもっとのびのびと青春を謳歌できるような環境を整えるべきだと指摘し、「これこそ『専業子ども』の是非を議論する以外に本当にやるべきことだ」と締めくくった。(編集・翻訳/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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