自転車王国・中国なのに、レンタサイクルが失敗するのはなぜ―英紙

Record China    2014年9月6日(土) 21時59分

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4日、環境保護などの観点から世界各地で広がっているレンタサイクルだが、中国では管理や費用の問題で各地のプロジェクトが失敗に終わっている。写真は南京のレンタサイクル。

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2014年9月4日、英紙フィナンシャル・タイムズによると、環境保護などの観点から世界各地で広がっているレンタサイクル(公共自転車レンタルサービス)だが、中国では管理や費用の問題で各地のプロジェクトが失敗に終わっている。5日付で環球時報が伝えた。

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世界各地、特にヨーロッパではレンタサイクルが成功している地域が多い。カリフォルニア大学バークレー校の交通研究センターによると、現在世界712都市でレンタサイクルが実施されており、自転車の総台数は80万台に達している。

一方、かつて自転車王国であった中国は現在、世界の工場として発展し、世界一の自動車市場となった。その影響で、排煙や排気ガスなどによる大気汚染が深刻になっており、環境にやさしい自転車を再利用することは極めて賢明な発想だ。しかし、都市レベルのレンタサイクルプロジェクトは105所で実施されているものの、杭州などごく一部のプロジェクトを除き、ほとんどが失敗に終わっている。

武漢では昨年、9万台にも上る公共自転車を準備し、世界最大のレンタサイクルと評された。しかし、この計画は挫折し、市政府担当者は計画の再構築に追われている。民間企業がプロジェクトを運営し、政府が補助金を出す形式で進められたが、運営企業の顧問は「08年に5万台だった自転車台数は今年9万台にまで増加した。このため、メンテナンスが行き届かず、壊れていない自転車を探すのが難しいほどの状態になった」と管理上の不備を原因に挙げた。さらに、「以前は無料だったレンタルカードが30元(約510円)必要になり、利用者が大幅に減ってしまった」と述べた。

人口2400万人を擁する上海では、区レベルでレンタサイクルが展開されたが、郊外の1地区を除き、その他の地区ではことごとく失敗に終わっている。市の中心地区では100台しか準備されておらず、公共交通の要所ではないため、利用者がほとんどいない。また、ある地区では自転車をレンタルするための保証金が自転車購入金額よりも高く設定されているため、公共交通機関が行き届いていない地区の市民はタクシーや白タク、1000元(約1万7000円)程度で購入できる電動自転車などを利用している。(翻訳・編集/HA)

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