Record China 2014年9月2日(火) 20時51分
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1日、インドのモディ首相が30日から5日間の日程で日本を訪問。もともとは日本・インド両国の事柄であるはずのこの訪問だが、「中国に向けて強いシグナルを発した」とする見方が日本で相次いでいる。写真はインド。
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2014年9月1日、インドのモディ首相が30日から5日間の日程で日本を訪問。もともとは日本・インド両国の事柄であるはずのこの訪問だが、「中国に向けて強いシグナルを発した」とする見方が日本で相次いでいる。環球時報が伝えた。(文:竜興春(ロン・シンチュン)チャハル学会研究員、西華師範大学准教授)
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21世紀に入って以来、日本はそれまでのインド軽視政策を変更した。まず、インドへのハイレベル訪問が頻繁になり、対インドODA(政府開発援助)が増加した。2005年、インドは中国に代わり、日本のODAの最大の受け取り国となった。さらに日本政府は日本企業のインドでの投資を奨励し、レアアース開発などの分野で実質的な成果をあげている。
日本がインドに歩み寄る目的は数多いが、最も根本的な目的は「ますます自信をつけ、強硬的な態度を見せる中国に、インドと共に対抗する」ことだろう。アジアでは今、日中印の3強構造が形成されている。中国は日本・インドの両国とそれぞれ領土問題を抱えているが、日本とインドは歴史的な恨みや地縁・政治的な衝突がない。日本とインドが協力して中国に対峙することは、ごく自然な選択と言える。日本・インドの両国はちょうど中国の東西に位置し、客観的にも中国を「挟み撃ち」にすることができる。これが、日本がインドに接近する戦略的意図だ。米国のアジア太平洋リバランス戦略も、日本とインドの提携強化を後押しした。
しかし、インド政府の態度は非常に慎重だ。インドは今、日本との実質的関係を積極的に発展させている(海上での合同軍事演習、日印次官級「2+2」対話、ルック・イースト政策の中心に日本を置き、日本からの企業誘致・投資誘致に力を入れるなど)。しかし一方で、共に中国をけん制するという核心的な目標に関しては、日本はまだインドから満足できる回答を受け取っていない。インドは、中国けん制を目的とした日本の計画に距離を置いている。むしろ、インドは中国包囲・けん制の同盟に加入することは無いとし、インド・日本関係は中国を対象としたものではないと強調している。
日本はかつて、尖閣諸島に関して日本の立場を支持するようインドに求めたことがあるが、インドは首を縦に振らなかった。
モディ首相の今回の訪日は、主にインドの利益を目的としたものだ。「発展」の目標を掲げて選挙に勝利したモディ首相は、外交は経済発展のためであると強調する。今回の訪日の主な任務は企業誘致・投資誘致だ。このほか、日本と民用原子力エネルギーに関する協定を結び、インドの原発市場により多くの競争者を招こうとしている。さらに、日本から水陸両用機を購入し、技術の譲渡、兵器の共同開発・生産について日本と協議し、インドの軍事力強化につなげたい考えだ。
モディ首相は、「経済発展こそが全ての問題を解決し、大国になるための基本」との見方を示している。インドが発展するためには米国・日本だけでなく、中国との協力も必要だ。中国の存在は、日米がインドを重視する主な原因となっている。モディ首相は、印米関係を動かす「てこ」として中国を活用することを打ち出した。同様に、日本との接近によって、中国との交渉での存在感を高めることができると考えられる。インドの国力・軍事力は中国に遠く及ばない。日米のために中国と対抗するのはインドの利益にそぐわない。モディ首相の日本訪問後、すぐに習近平(シー・ジンピン)主席がインドを訪問する。「日本とインドが共同で中国に対抗する」などという日本の幻想は、その後の習主席訪印と、中印友好協力の実現によってかき消されてしまうだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)
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