CRI online 2023年9月11日(月) 10時20分
拡大
9月23日に杭州で開催されるアジア競技大会。このシリーズでは筆者が注目する陸上選手をご紹介。まずは、400mH(ハードル)の山本亜美。写真は立命館大学提供。
(1 / 4 枚)
9月23日に杭州で開催されるアジア競技大会。陸上競技は29日に幕が開く。このシリーズでは筆者が注目する陸上選手をご紹介。まずは、400mH(ハードル)の山本亜美。
【その他の写真】
山本は立命館大学の3年生で、学生アスリートだ。今年、自己ベストで日本選手権3連覇を成し遂げ、アジア選手権の日本代表に。また、成都で開催された第31回FISUワールドユニバーシティゲームズにも出場。その流れに乗り、ブダペスト世界陸上にも出場した、今のりに乗っている選手だ。
オンラインで取材に応じてくれた山本は、まだあどけなさが残り「かわいらしい」という言葉がよく似合う21歳。ゆったりとした部屋着を着て、天真爛漫に話してくれた。
そんな山本が取り組む400mH「よんパー」とは、400mを走りながら10台のハードルを飛び越える競技だ。その魅力と、陸上の面白さはどこなのかと聞いたところ、山本らしい答えが返ってきた。
「400mでは世界で勝負できませんが、障害があるだけで、技術で補うことができて、海外の選手とも戦いやすくなります。ハードルを飛ぶときは怖いという気持ちもありますが、練習で自信を付けています。陸上の楽しさは1位になれることで、1位になれるなら100mでも200mでもいいんです。でも、私にはよんパーしかありません」
注目している中国の選手や中国の選手の印象について聞いてみた。
「中国の選手どころか世界の選手、日本の選手のことも全然分からないんです。でも、成都ユニバで、中国の選手は体格的には日本人と似ているのに『速い』と思いました。中国は陸上が強いというイメージです」
天真爛漫さが現れる回答だが、多くの勝ちを経験した山本にとっては、まさに「独走的」に他の選手を気にしないところもその強さの秘訣なのかもしれない。アジア大会では中国の選手も意識してみるとのこと。
中国の学生アスリートが運動中心なのとは違い、日本の学生アスリートは練習や試合以外に、たくさんのレポートや課題にも追われている。学業との両立について聞いてみた。
「学校が始まってからの遠征にはパソコンを持って行って、移動中などに課題を仕上げています。でもそれはやらなければならないことだと思っています」
この期間、健康運動指導士の資格を取るために、インターンにも通い、その間は一人で練習をこなす日々も続いたという。日本の学生アスリートは忙しい。
7月、成都ユニバの選手村は成都大学のキャンパス内にあったという。そこでの印象や、杭州で期待していることも語ってくれた。
「成都大学はバスがキャンパスを行きかうような広さで、テーマパークみたいに楽しかったです。中国は想像よりきれいだったし、みんな手厚く迎えてくれました。成都では外に出かけることができなかったので、杭州ではローカルな場所にも出かけて、本場のおいしい麻婆豆腐が食べたいです!」
無邪気に語る山本だが、国際大会の食事はいつも不安材料。しかし、どこに行っても現地のものを食べられるという胃の強さも持ち合わせているという。
山本の目の前の目標は来年のパリ五輪だ。パリを見据える選手にとって、獲得できるポイントが高い今回の杭州アジア大会は大事な位置付けで、7月に出場したアジア選手権よりも注目度も出場選手のレベルも高いという。
「大事になるのは順位なので、アジア大会ではタイムもメダルも目指します。また、今後は400mHで日本を代表する選手だと言われるために、日本記録を出したいです」
しっかりとした口調で、アジア大会の向こう側に、オリンピック出場を頭に描いていることが伝わってきた。また、世界陸上を経験し、日本記録を出せる実力があれば、世界でも準決勝に残れると実感し、日本記録を意識したという。
今後社会人としても陸上を続けていく決心をしている山本。最後に、どんな選手になっていきたいのか聞いてみた。
「今まで部のチームメンバーとしてがんばる陸上が好きで続けてきました。だから社会人になったら、自分の目標のためだけに頑張れるのかという不安はありますが、ずっと楽しいと思えるような陸上人生であり続けたいです」
チーム愛を語る山本はニコニコしていて、本当に陸上が好きなんだということが伝わってくる。その明るさは周りをも元気にするパワーがある。今アジア大会、山本亜美が笑顔でメダルを手にしている姿を期待しながら彼女の競技に注目してほしい。(提供/人民網日本語版・文/小林千恵)
この記事のコメントを見る
Record China
2023/9/10
Record Korea
2023/9/9
2023/9/8
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る