Record China 2023年8月21日(月) 8時40分
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中国紙・環球時報(電子版)は18日、「中国の自動車メーカーはテクノロジー企業に変わりつつある」とする米MITテクノロジーレビュー(電子版)に掲載された記事を取り上げた。
記事によると、中国の自動車購入者は今年、先進的なナビゲーション・オン・オートパイロット(NOA)システムがどのように自分たちの街に導入されているかについての主張を絶えず浴びせられている。電気自動車(EV)メーカーと人工知能(AI)スタートアップは、NOAサービスの全国展開に向けたロードマップを発表し、中国の数十、数百の都市の顧客が近いうちに街中の狭い道路で自動運転を体験できるようになると主張している。
中国の自動車アナリスト、ジャン・シアン氏によると、消費者は自動車がスマートフォンなどと同じハイテク製品であることを期待しているため、自動車ブランドが自社の車をそのように宣伝しなければ、販売は困難になる。
ジャン氏の認識は、筆者が今年4月に上海で開催された大規模なモーターショーで目撃したものと一致している。あらゆるブランドが、自らの自動運転機能を自慢するだけでなく、さまざまな高度なソフトウェア機能も紹介していた。中国のAI大手、商湯(センスタイム)によるドライバーの疲労警告、顔認識、子どもの存在検知などの機能や、中国自動車大手、上海汽車集団(SAICモーター)と独同業フォルクスワーゲン(VW)の中国合弁会社、上汽大衆汽車(SAICフォルクスワーゲン)による拡張現実を使用したフロントガラスへの地図情報表示、中国を代表するIT企業、百度(バイドゥ)による車載オーディオチャットボットへの自社の生成AIモデルの組み込みなどがその代表例だ。
われわれは自動車メーカーがテクノロジー企業に変わるのをますます目撃するようになっている。それを示すのがこれらの例だ。企業は馬力や内外装デザインだけでなく、最新のテクノロジーを消費者向け製品にどのように応用できるかについても競い合っている。この傾向を先導しているのが米EV大手のテスラであり、伝統的な自動車ブランドが徐々に追い上げを図っているが、その変化は中国ではさらに速く起こっている。
中国では、自動車メーカーがテクノロジー企業になるだけでなく、テクノロジー企業も自動車メーカーに変わりつつある。自動運転技術は、検索エンジンからAI企業に移行したバイドゥの主な焦点の一つだ。スマートフォン大手の小米(シャオミ)はEV企業になるために巨額を投入している。米国の制裁によって自らの再発明を余儀なくされた華為(ファーウェイ)も次の戦略的焦点としてスマートカーをターゲットにしている。これらハイテク企業の参入により、中国の自動車メーカーは競争のチャンスをつかむためにハイテク化を余儀なくされている。
激化する競争により、中国の自動車メーカーはより先進的な技術製品をより手頃な価格で提供するよう求められ、消費者はその恩恵を受ける立場にある。同時に、テクノロジー業界が解決できていない難題であるデータセキュリティー、プライバシー侵害、AIの偏見なども引き起こされる可能性がある。中国で今、起きていることは、他国の同業にとって貴重な教訓となるだろう。(翻訳・編集/柳川)
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