2014年7月16日、環球時報によると、韓国企画財政部は15日、韓国メディアによる、中国が各国に設立を呼びかけているアジアインフラ投資銀行（AIIB）に関する報道について、「事実ではない」と否定した。

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韓国・ソウル新聞は15日、韓国政府は中国に対してAIIBに参加する条件として、同行の副総裁に韓国人を起用することと、同行の本部を韓国に置くことを要求したと伝えていた。この報道について韓国財政企画部は、「中韓は2013年10月から協議を重ねているが、報じられた内容は事実ではない」と否定。

また、文化日報が14日に政府高官の話として「中国は韓国にAIIBに参加するよう求めているが、韓国に投資決定権は与えない。韓国は中国に騙された」と報じたことについては、「まったく根拠がない」としてメディア各社に報道を自重するよう求めた。

韓国・聯合ニュースによると、中国政府は韓国に7月末までに参加するか否かについて返答するよう求めている。現在、韓国はAIIBへの参加を決めかねている状況だ。AIIBに参加すれば、韓国企業のアジアのインフラ整備市場への進出に役立つが、同盟国である米国の反発は無視できない。

AIIBの設立資金100億ドル（約1兆円）のうち、中国政府は50億ドル（約5000億円）を出資する。中国政府は韓国に対し中国に次ぐ額の出資を求めているが、AIIBは常任理事会を設置せず、3カ月おきに開かれる会議を通じて経営方針を決めることから、韓国はAIIBが中国政府の意志を実施する道具にされることを危惧している。

一部メディアは、AIIBの本部を韓国に置くよう求めるのは「妙案」だとしている。韓国・中央日報は、「AIIBの資本金が1000億ドルに（約10兆円）達する可能性があるため、AIIBは日本が主導するアジア開発銀行と肩を並べる、超大型の国際金融機関となる。もし、このような巨大な金融機関の本部が韓国に設置されれば、韓国の国際的な地位は大きく高まる」と伝えている。（翻訳・編集/TK）