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日本のドラマ「ブラッシュアップライフ」が中国で高評価―中国メディア

人民網日本語版    2023年3月25日(土) 21時0分

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「ブラッシュアップライフ」の最終回が12日に放送された。中国のコミュニティーサイト・豆瓣では、約10万人がレビューを寄せており、平均9.4ポイントと高得点となっている。資料写真。

安藤サクラが主演を務める「ブラッシュアップライフ」の最終回が12日に放送された。中国のコミュニティーサイト・豆瓣では、約10万人がレビューを寄せており、平均9.4ポイントと高得点となっている。5つ星率は75%を超えており、ここ5年で最も評価の高い日本ドラマとなった。

「ブラッシュアップライフ」のキーワードは、「人生やり直し」、「アラサー女性」、「仲良しの女性同士」などで、至っ普通に見える。ヒロインの近藤麻美(安藤サクラ)は、地元の市役所職員という安定した仕事があり、職場では同僚と愚痴をこぼし合い、仕事が終わると、友達と一緒に遊びに出かけるというごくごく平凡な人生を送っていた。しかし、同級生の親友とのカラオケ帰りに車にはねられてあっけなく死んでしまい、死後の世界の案内人から、次の生まれ変わりは「オオアリクイ」だと告げられる。しかし、人生をやり直して徳を積めば人間に生まれ変われる確率が上がると説明され、もう一度「近藤麻美」として生き直すことを決める。

麻美は人生のやり直しを5回経験し、地方公務員、薬剤師、テレビ局のプロデューサー、医学部卒の研究員、パイロットなど、さまざまな職業を体験する。しかし、このドラマで描かれているのは、ヒロインがどの分野でも大成功する幸せな人生ではない。むしろ、人生をやり直す中で、些細で取るに足らないような細々とした日常の出来事が、前回までの人生での喪失感を薄め、無念さを埋めていく。「ブラッシュアップライフ」は視聴者に、「人生をやり直したい理由は、もっと成功したいからでなくてもいいんだ」、「普通の人の至って平凡な日常だってキラキラ輝くものになるんだ」と語りかけているようだ。

「リアルな生活」が強く感じられるというのが日本ドラマの大きな特徴だ。「ブラッシュアップライフ」でも「あるある!」と思うリアルなシーンが数多く描かれていた。主人公らが子供の頃ずっとやっていた放課後のシール交換や、中学時代のプリクラ撮影などは、多くの人にとっての子供時代や青春時代の思い出でもある。学生時代からの親友が何人か集まるといつも同級生のうわさ話になってしまう展開や、カラオケで最後に部屋を出るギリギリまでマイクを離さずに歌いながらスナックを口に放りこむ様子など、こうしたシーンはどれも視聴者の心をつかんだ。このドラマは、こうした些細な日常の方が「人生をやり直して大成功する」ことよりも大切だと感じさせてくれる。

このドラマでは、家族に対する思い、友情、愛情が、それまでと同じであるようでありながらも少しずつ変化していくスタイルで、人生のやり直しを繰り返す中で育まれていく。また、ちょっとした会話の中にどんどん伏線が張られ、その後の展開の中で回収されていくことも見どころとなった。

視聴者の心を捉えたのは、「ブラッシュアップライフ」の「人生やり直し」という奇抜な設定ではなく、ごく平凡な生活やリアルな人間性だろう。この世界において、人生の目的は成功を追い求めることではなく、今を大切にし、誠実に、勇敢に、正直に、そして努力を惜しまずに、楽しさを感じて生きていくことができればそれで十分なのだ。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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