2014年6月30日、中国と韓国は、一衣帯水で海を隔てて相望んでいる。夏となる折に、繁栄・発展する中韓関係はまた一つの歴史的盛事を迎えることとなる。韓国の朴槿恵（パク・クネ）大統領の招待に応じ、中国の習近平（シー・ジンピン）国家主席は7月3日から4日にかけて韓国を公式訪問する。これは習近平主席が2013年に国家主席に就任して以来単一国家に対して行う初の特別な訪問となる。オブザーバーは、戦略における二国間関係の牽引、経済貿易・人文協力の推進、北東アジアの安定増進は、習主席による今回の韓国訪問の三大事項だと指摘する。

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▼戦略が二国間関係を牽引

地理的に近く、経済が互いに融合していることは、中韓関係の大きな特徴だ。このように重要な中韓関係をいっそう発展させるには、両国首脳の戦略的牽引が欠かせない。韓国訪問中、習主席は朴槿恵大統領と中韓関係、地域問題などについて戦略的疎通を更に展開させる見通しだ。

「戦略的疎通は多レベルの疎通の重要な構成部分で、つまり全体の高さと長期的観点から出発し、行われる疎通のこと。そのうち、指導者の疎通は最も重要な方法だろう」。中国社会科学院のアジア太平洋・グローバル戦略研究院中国社会科学院アジア太平洋とグローバル戦略研究院の王俊生（ワン・ジュンション）副研究員はこのように述べた。

▼経済貿易・人文協力を推進

経済貿易協力は一貫して中韓関係の中の「伝統的な強み」だといえる。習主席の今回の訪問は、中韓の経済貿易協力をいっそう深化させてゆく見通しだ。専門家は、習主席の今回の訪問は、中韓が経済貿易協力の潜在力を更に掘り下げ、特に中韓自由貿易協定交渉への大幅な推進に役立つものとみなしている。習主席の韓国訪問中、両国元首はおそらく両国の経済発展戦略上の接点をいっそう探し求め、中韓の経済貿易協力のためにより大きな動力を送り出すだろう。

専門家は、中国側の提起した「シルクロード経済ベルト」と「海上のシルクロード」の建設に関する構想を韓国側の提起した「シルクロードエクスプレス」構想と互いに繋ぎ合わせ、強い連合を実現させ、新たな協力空間を共同開発してゆくことができるものとみなしている。

習主席の今回の韓国訪問はまた、両国の人文交流の推進でより多くの成果も取得し、「韓流」や「華流」が相手国の社会文化のより深層に入り込むことを牽引する見込みだ。習主席の今回の訪問は、両国の相互理解を更に増進させ、両国の友情を更に「濃厚」なものとするだろう。

▼北東アジアの安定を増進

東アジア情勢は、習主席が朴槿恵大統領と会談するもう一つの重要な議題だろう。東アジア情勢の安定は中韓にとって極めて重要だ。中国にとって、東アジアは、多くの隣接地域の一つだが、全体的な隣接する地域の中で、ここは安全保障上の要所である。

韓国にとって、東アジアは全ての隣接環境だ。朴槿恵政府の「半島信頼プロセス」、「東アジア平和協力構想」、「ユーラシア・イニシアチブ」などの対外政策目標は、いずれも東アジアに集中している。「東アジアは中韓のそれぞれの核心的利益に関わっており、両国はこの地域の利益で多くの共通点が存在している」と王俊生副研究員は述べた。中韓の首脳は東アジア問題の解決をいっそう推進することにおいて、同じ認識が存在している。

「両国はいずれも朝鮮半島の非核化を堅持して実現し、対話を通して問題を解決する。またできるだけ早く条件を作成して6カ国協議を再開させるだろう。日本問題では、中韓はいずれも日本による侵略の歴史への否定と美化に断固として反対し、日本が軍事大国化を通していわゆる正常な国家化を実現させることに対し、強く警戒している」。中国社会科学院アジア太平洋及びグローバル戦略研究院の主任研究員・朴鍵一（リン・ジエンイー）氏はこのように述べた。（提供/新華網日本語版・翻訳/王珊寧・編集/武藤）