パリ五輪マスコットの8割が中国製、フランスで不満の声「私たちは完全に中国人に」―中国メディア

Record China    2022年11月16日(水) 17時0分

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中国メディアの観察者網は16日、2024年のパリ五輪のマスコット人形の8割が中国で製造されることに不満の声が上がったものの、フランス当局者が「神回答」で反論したと伝えた。

中国メディアの観察者網は16日、2024年のパリ五輪のマスコット人形の8割が中国で製造されることに不満の声が上がったものの、フランス当局者が「神回答」で反論したと伝えた。

記事によると、パリ五輪のマスコット「フリージュ」の人形の8割が中国で製造されることに、元議員のイブ・ジェゴ氏が怒りをあらわにした。同氏は「パリ五輪がメイド・イン・フランスであることを望んでいたすべての人に冷や水を浴びせた。(フリージュのデザインのモデルとなった)フリジア帽はフランスのシンボルだが、私たちが売るのは中国製のフリジア帽。五輪がメイド・イン・フランスという発想の上に成り立っていなければ、フランスのノウハウやイメージをPRする機会を逃してしまう。大会組織委員会は目を覚ますべきだ」と語った。

そして、「中国人に頭からつま先まで服装を任せるのは何を意味するのか。しかもフリジア帽のような象徴的なものだ。フランス革命当時、パリの街頭で中国語は話されていなかった。フランス革命も中国人がやったことではない。これを中国人に任せることは、挑戦を放棄したことを示す負のシグナルだ」「フランス製が8割であるのが正しい。マリアンヌ(フランスを象徴する女性像)に中国語を話してほしくはない」などと述べた。

同氏はさらに、「フリージュ」の自国生産は十分に可能との見方を示し、「私たちには常に選択肢があり、もっとポピュラーで安価なものを作ることもできる。人形を買う人たちは2、3ユーロしか違わないからといって購入をやめることはない。特に、その人形がフランス製だと知った時は」としたほか、「コストの問題は分かっているが、私たちはそれを口実にしてきた。(このままでは)私たちは完全に中国人になり、中国人に頼ることになるだろう」「私たちは人形を作ることができる。私たちは中国人よりも愚かではない。多くの人が挑戦する準備ができていると信じている」と訴えた。

一方、フランス経済・財務省のローランド・レスクール産業担当次官は「人形の2割はフランス製だ。もちろん少ないが、ないよりあった方がいいだろう。そのためにフランス企業はすでに工場の規模を拡大し、従業員を採用している」と返答。中国製は消費者により安い価格で提供できるとの考えを示し、「50ユーロ(約7200円)のフランス製では人々は全く買わない。『(高くて)買えない』と言うだろう」と述べた。観察者網の記事はこの発言を「神回答」とたたえている。

同氏はこのほか、フランスの自転車生産を例に「私たちは(年間)280万台の自転車を販売しているが、そのうちフランス製は80万台で100万台を目指している段階。もちろん、280万台すべてがフランス製の方が好ましいが、今は100万台(を目標にするところ)から始めている」と述べた。

仏メディアによると、「フリージュ」人形はフランス製が49.90ユーロ(約7200円)、中国製が34.90ユーロ(約5000円)程度になる見通し。また、同国のマスコット製造会社のオーナーは、すべてをフランス製にするのは不可能だとし、2割のシェアを守るために設備を拡大したり従業員を雇用したりと「必死になっている」と語ったという。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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